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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

お醤油を求める。

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。

 昨日は前座の記事が長くなり、お醤油屋さんのハシゴについてまでは行きつけなかったが、実際のところ醤油屋ハシゴは、案外あっさりと足早に済ませた。私ひとりなら倍はかかりそうだが、H氏のチャッチャとしたい性格が、私を心ならずも(笑)足早にさせるのだ。

 白木屋さんは、創業江戸末期の醤油屋さんだ。杉の大樽でじっくり熟成させた天然醸造の醤油作りをしている。店舗は昔ながらの少し暗い感じで、でもオリジナル手ぬぐいなども販売し、観光客も多少意識している模様。小さくてもガラス壜を使用。

 大きな醤油樽がある岩根醤油醸造店は、合成甘味料や保存料を使用しないおいしいお醤油を製造販売されている。こちらも昔ながらの薄暗い小さな店舗。お醤油本来の、なんともいい香りがする。

 お店の中央にどでんと置かれた古そうな深緑の機械が、なんともレトロでいい。「これはなんですか?」と基礎英会話みたいな質問をしたら、「ラベルを貼る機械です」とのこと。アナグロなのに大掛かりという素敵さ!こちらも、ラベルを貼る関係か、かなり個性的な形のガラス壜を使用。

 貴重な店舗スペースをこんなもので潰さないで、観光客向けグッズみたいのを置いたり、お醤油の種類を増やしたりして、コストパフォーマンスを上げないと!という、最近の傾向と正反対の姿勢に、夫婦して感動した。愚直なまでに、伝統のお醤油ひとすじだ。

 そうそう、この空間には、お醤油のいいにおいだけで充分ですよ!

 北国街道の端にあるダイコウ醤油は、それとは正反対の方向に走っている。3軒のお醤油屋さんのなかで唯一HPを持っているお店だ。

 HPの、すっきりとわかりやすく奥深い作りや、店内のおしゃれで洗練された感じ、センスのいいオリジナルグッズをいくつも開発し、観光客アピールも準備万端整っている。町づくり的最先端を、冨田酒造とともに走っているお店かもしれない。それはそれで重要。私一人なら長居したかも。

 ここはコストパフォーマンスや運搬するときの負担(観光客の荷物重量の負担含む)を考えて、ペットボトルを使用されている。

 岩根屋さんが昔のままのよさをまるごと残し、ダイコウ醤油さんが知恵を絞りセンスを研ぎすまして最先端の商いをし、白木屋さんがその中間を行く。

 それぞれ際立つ個性でぶつかりあわずに共存共栄をはかる、小さな町のお醤油屋さんたち。だんご三兄弟のように、末永くそれぞれにそこそこ繁昌してほしい。