無鄰庵にて
観光地からわずかに奥まっているだけで、閑静な佇まいの無鄰庵は、年末年始のみ休園で、9時から17時までオープンしている。場所的に敷居が高そうに思っていたが、意外にオープンな場所だった。
ドリンクバー形式のセルフサービスで趣はないが、冷たいお茶のサービスがうれしい。キレイなお庭を見ながら、こざっぱりしたお座敷で、紙コップの麦茶をいただく。
床の間と坪庭。広大な庭園もあるのに、あえての坪庭。
それもふたつも。どんだけ庭好き、山県有朋さん。
東山を借景にした庭園では、すゞやかに疎水からの、つまり琵琶湖からの水が流れていた。
庭園内にはお茶室と、白壁で外からは定かでは無いが、煉瓦造りの洋館がある。
ではお庭に降りてみよう。
水の流れと、目にしみる緑と
木立を渡る微風が、さわやかに暑さを和らげてくれる。
松の間からのぞく紅葉が、早くも紅葉を始めていた。
では洋館に移動しよう。
まずは1階の煉瓦むき出しの壁面で、山県有朋さんのご紹介。その他、展示パネルでの説明や、展示品などもあった。
2階への階段。
網代に嵌められた床板。
採光のいい窓たち。
窓から母屋を眺める。
ここまではシンプルなのだが、洋館のメインである「無鄰庵会議」が行われた応接間は、和洋折衷の豪華な部屋だ。
カーペットにソファにレースのカーテンが引かれた細長い窓。天井にはデコラティブな金の支えがある丸い電球が三つ。
壁画は狩野派で、金地に太い幹や枝の桜や鶴が描かれ、格天井にはオリエンタルな花の意匠が。豪華なのはわかるが、私には居続けるのがちょっと無理な部屋だった(汗)
(写真はいいのだが、ストロボ禁止なので会議部屋の画像は、なしです)
外から見た洋館は、そんな胸焼けしそうな部屋があるとは思わせないポーカーフェイスだった。