「このうつけものが!」
本棚の整理をするたびに、ふと手にとって結局しっかり読んでしまうマンガがある。集英社のぶ〜けコミックスから出ていた(すでに絶版)『お見合いはあなどれない』だ。作者は私が30年来偏愛している漫画家、桐島いつみさんである。偏愛している割に1冊しか持っていない。
『このうつけものが!』というタイトルのHPもたま〜に更新され、ほそぼそと続けておられる。先日、「あの人はいま」的興味で検索してみたらぶつかった。
大喜びで訪問してみた。訪問したら、いきなり『このうつけものが!』と、くる。桐島いつみ魂健在!と、ますます喜んでしまう。
しかもカウンタ―には「あらあらあなたは◯○○○○○番目のおマヌケだわ」という歓迎ぶりだ。桐島いつみマインド溢れる熱烈歓迎ぶりにドキドキする(もはや倒錯)
そう、桐島いつみ先生のファンなら、間違いなく「うつけものでおマヌケ」という歓迎に喜んでしまうはずだ。だって、ここはある種の「うつけものの楽園」だから(笑)ここではたぶん、みんなトモダチだ(笑)
そして、ふつうなら不愉快極まる迷惑コメントも、真性「うつけもの」で「おマヌケ」な「さらしもの」として存在してしまうのだ。桐島いつみマジックである。そうして「うつけものでおマヌケ」な訪問者に失笑されるのだ。こんな屈辱があるだろうか。しかし、もはや消去していただくことも叶わない。自分がまいた種とはいいながら、みすみす桐島いつみ先生のしかけたワナにひっかかってしまうとは。オロカである。そして彼らの「おマヌケ」ぶりを、訪問者に気持ちよく笑ってもらえるよう料理してしまうとは!! おそるべし桐島いつみ!
いまは桐島先生は介護中でお仕事はされていないようであるが、ぜひまた永久不滅の桐島いつみマインド全開で マンガをかいていただきたい。
ところで私が唯一持っている、『お見合いはあなどれない』を検索したところ、なんと中古で1800円になっていた! ・・・えっ?高くなってる!? 定価の4倍だ。ちょっとした稀覯本ではないか!
結論。「桐島いつみ」はあなどれない。