祝!直木賞!!
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姫野カオルコさんが、やっと直木賞を受賞された。なんとさい先の良い2014年のスタートだろうか。
私は彼女の小説はさほど読んではいないので恐縮しつつ書くのだが、『リアル・シンデレラ』は名作だと思う。どちらかと言えば、エッセイを読んで共感の嵐だったのだ。映画『プリティウーマン』へのアンチとして『リアル・シンデレラ』を書かれたという話には、ふかく頷く。
アクティブな笑いで攻めていくので、一見脱力派かとも思えるが、堅固な自分だけの信念や自由な発想が素晴らしい。出る杭タイプみたいなのでずいぶん打たれたかと思えるけれど、打たれるとますます元気に出てくる杭かもしれない。ちなみに岸本佐知子さんも、なにげにこのタイプだ。
「こんな大きな賞をとってプレッシャーになるのでは」と心配する向きもあるみたいだけど、受賞会見にジャージで来るような無敵でステキな人に、無用な心配だと思う。
滋賀県出身の作家さんなので、受賞作『昭和の犬』は県下の本屋さんでは品薄、もしくは品切れ状態らしい。できれば一時のバカ売れでなく、過去の作品を含めて郷土の誇りとし、息長く売れ続けて欲しいものである。ああ、ほんとに姫野さんが滋賀県人でよかった。同郷人なのが、実にうれしい。