東海道本戦から加古川線
さすがに遠方に出かけるので、おばあちゃんをデイに送り出したらバタバタと出来うる限りの家事を済まそうと奔走する。帰宅後にする家事は、なるべく減らしておきたいので。そのため、前日の夜も23時から、カレーやポテトサラダを作ったのだ。
奔走するうちに、見事にコケた。小学生低学年のコケ方だが、いい年になってしまったのでコケ方は小学生の頃より、はるかにヘタになっている。
ううイタイ。ケガは? スジは? ホネは?とチェックしたところ、大丈夫そうだったので、土を払って家を出た。これがアクシデントその1だ。
今回は最寄りの駅が始発になるので、遠距離だが加古川までは確実着席して行ける。れんくみさんと落ち合って、下りホームで待っていたら、なんとしたこと、数分前に「1番ホームより発車します」とのアナウンスが! どうやら始発はホームが変わるようだ。二人で必死で向かい側のホームに走って、わりとセーフで間に合った。これがアクシデントその2。
幸いこの日のアクシデントは、この二つで済んだ。頭に厄落としができたのかもしれない。新快速は順調に定時運行だ。
「そういえば、神戸から向こうって、新幹線以外の電車ではあんまり行かないよね」とかしゃべりながら、神戸の町並みを眺める。長男の住まいの近くも通過した。商店街が目印になるのだ。
神戸を過ぎて明石に入ると、海岸線に沿って走るので、海や船が見えてワクワクする。ワクワクしているうちに、加古川に到着する。約2時間の新快速を下車する。次は加古川線に乗り換え。
乗換時間が7分なので、降りた場所にいらっしゃった駅員さんに、何番ホームを訊き急ぐ。おかげで時間ロスもなく乗り換えは余裕で遂行された。
加古川線の電車は2両のワンマンカー。席はオール・ロングシート。扉はボタン式で、駅によっては前の扉のみのオープン。一応満席で、そこそこの乗車率。
問題は、この駅の次の駅だ。
一瞬「なんでこんな不吉な名前を!?」と驚愕したけど、帰ってから調べたら、この地にある「宗佐厄神八幡神社(そうさやくじんはちまんじんじゃ)」からとられた駅名らしい。
字面とは逆に、「厄神」とは厄除の神様とかで、人々の厚い信仰をあつめている。神社の名称は、神護景雲3年(769年)に和気清麻呂が宇佐八幡宮に向かう道中で道鏡の刺客に襲われたとき、巨大な猪が現れて和気清麻呂を救ったという伝説に由来するとか。
それにしても、いわくありげな地名の連続だ。
25分の加古川線の旅は終わり、粟生(あお)で下車する。
次は鉄道マニアが一度は乗りたい(らしい)、北条鉄道北条線に乗り換え。(今回の旅の密かな目的のひとつでもある) 北条線は全線乗っても20分。第3セクターの路線で、昔懐かしい大正時代からの小さな駅舎が3つあり、登録有形文化財になっているそうだ。