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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

猫目市

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 「うの家」はその名のとおり、元内閣総理大臣 宇野宗佑氏が生まれ育った家だ。

 宇野宗佑氏は、リクルート事件により、知名度が低かったもののクリーンなイメージで、急遽後継総裁に擁立された。しかし女性スキャンダルとマドンナブームのあおりを受け参院選で惨敗したため責任をとり辞職。わずか69日の短命内閣だった。

 多趣味な人だったらしく、自宅の裏には「中仙道守山宿 郷土人形館」が建てられ、宇野氏が収集した内外の人形約2万点、自作品(!)も50点ほど展示されていたそうだ。こちらは現在限定公開となっているとか。

 小学生の頃は絵もうまく、『少年倶楽部』に漫画を送ってよく当選し、乗馬もできる文武両道少年だったらしい。中学時代には映画に夢中になり、剣道も始めた。高校生の頃には、全国高商剣道大会で初の全国優勝に導いたという。要するに、なんでもできる器用な人だったんだ。

 平成22年、守山市が宇野家を買い取り、改修工事を経て、平成24年1月29日中山道守山宿の拠点として又情報発信、憩いの場としてオープンしたのが「うの家」。やはり守山市の名誉市民第1号の名前は残さなきゃ、ということか。

「猫目市」は、この建物の裏手の蔵の内外で開催されていた。

 冬装束だと暑いくらいのぽかぽか陽気で、絶好のマルシェ日和。ぶらぶらと古物を物色する。手入れされていないものが雑然と並ぶ店もあれば、工夫を凝らした陳列で、じっくり眺めたいお店もある。

 昭和40年代に子どもだった私には、洗濯機の付属品だった白いワイヤーの洗濯カゴとか、ビニールの平リボンで編まれた買い物カゴなんかの懐かしい品も見た。

 品揃えも陳列も接客も群を抜いていた「びっき屋」さん。

「びっき」とは、東北弁で、かえるのことらしい。「僕がかえる好きなんで」と店主がおっしゃっていた。ワイヤーで作ったカエルと店名看板も可愛い。店主は中学生の頃からのアンティークマニアだとかで、家に溢れかえるアンティークを減らすために出店されたとか。

 たしかにマニアックな品揃え。フエキ糊の空き瓶(昔はガラスの容れ物だったらしい)とか、給食で使うヒヨコ印のアルマイト皿とか、カネボウ化粧品の上品なプラスティックのコットンケースとか、プラスチックのカラフルな積み木とか。アルミのプリン型やアルミのペンギン型の製氷皿なんていうチープなものもあった。

 かと思えば、水牛の(ツノの)茶托とか、漆塗りで縁が螺鈿をはめ込んだ豪華な大盆もあった。ひとつひとつに店主の思い入れやストーリー、おススメポイントがあり、用途のわからないものや使い勝手についても、丁寧に教えてくださる。やはりマニアの話は面白い。

 途中から奥様も参戦(笑) ダンナに負けない接客だが、値段のついてない商品を「いくらですか?」と訪ねたら、すかさず笑顔で「ふたつで千円です」と。ダンナが奥さんを二度見して、「え、え? ふたつで千円??(汗)」という夫婦漫才みたいなやりとりを見て、思わず卓上用の塩・こしょう入れセット、その他を買ってしまった。

 フードテントで、あまりに形がかわいかったので、つい買ってしまったら、なんとネコさんのバックにワニさんが隠れていた! ランチ代わりに頭からいただきました♪ コーヒーも美味しかった!

 蔵のなかのお店では、2千円引きの書類入れ?を購入。えっちらおっちらと必死で持って帰る。ほんとは1万弱の本棚が欲しかったけど、さすがにそんな大物は持って帰れず(泣) 帰宅後、早速引き出しに文房具を入れてます。

 2時までには帰宅必須だったので、ほんの1時間ばかりのアンティーク市だったけど、ほっこりと目の保養をし、心の滋養をいただきました。