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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

子どもの貧困や虐待は深刻

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 録画しておいた「バリバラ」(障害者をメインに幅広く社会的マイノリティーについて明るく語るバラエティ番組)2月分の特集「マンガナイト」を見た。紹介された「ギャングース」というマンガに衝撃を受ける。

 貧困家庭で壮絶な虐待を受けて育った子どもが成長して、犯罪者から金を奪うギャンググループを作り・・・という内容もだけど、リアルな子どもの貧困や虐待についての(注)が、むしろショッキング。

 当然枠組みはフィクションではあるけれど、ルポライターである鈴木大介さんの『家のない少年たち 〜親に望まれなかった少年の容赦なきサバイバル〜』が原作になっているので、エピソード的には、むしろ想像を越えた事実が描かれている。ときたま原作者からの、簡単な現実の現状や統計資料などが、短くメモとして挟まれている。鈴木さんは、メインテーマとして貧困、犯罪、裏社会を取材しているライターさんだ。

 中で紹介されたのが、子どものうち6人にひとりが「こどもの貧困」という状況だとか。じゃあ行政の福祉の現場は大変なことになっているはず。(ケースワーカーさんは、たぶん手が回っていないだろう・・・)

 『ギャング−ス』では、自力で悲惨な状況を乗り越え、かなりのリスクを負いつつ「わるいやつから金を奪う」という、いかにも日本人ウケする規定を設け、彼らの大きな夢まで語らせる。笑いあり涙ありの人気マンガになっているそうだ。また、ストーリーを追うだけでなく、貧困や虐待について知識を得たり、犯罪の手口や防犯の方法まで学べるらしい。

 実際、成長した子どもたちは社会に居場所がなく、「自分たちが生きて行くために」犯罪に手を染める子も少なくない。「社会や大人たちへの復讐」という形をとって。そうして彼らの居場所は、ますます狭くなって行く。

 言うのも空しいけど、こんな状況になるまで国はなにしてたんやろ。なんらかの救済措置をとらずに放置したら、貧困は貧困を生み虐待は虐待を生むのに。軍隊をつくるためのマンパワーを得る下地づくりですか?とさえ、勘ぐりたくなるくらい。