地主神社
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シンプルだからこそカッコいい鳥居。いかにも結界の入口といった風情だ。地主神社は、次に立ち寄る「明王院」の鎮守にあたる。
祭神は国常立命(くにとこたちのみこと)だが、この地の地主神である思古淵明神(しこぶちみょうじん)も祀られている。思古淵は安曇川(あどがわ)流域に多く祀られる神で、この地域の開拓の祖神であり水の神として、崇められている。この地に多く暮らしていた「筏師」の守護神でもあった。
ひっそりとした境内には、拝殿・弊殿(へいでん)・本殿の三棟が一直線に並んでいる。
弊殿・本殿は室町時代の建築で重要文化財。
特に本殿は春日造と呼ばれる左右が反り上がるもので、大津では珍しいものらしい。とても遠く感じるが、ここもまた「大津市」で最北端なのだ。
蟇股(かえるまた)といわれる部分には、牡丹・唐草・笹竜胆(ささりんどう)・蓮など12種類ものデザインの彫刻がなされ、しかも左右対象という凝りよう。
これは蓮らしい↑
屋根の見事な反り上がりが「春日造り」。
穴太積みらしき石垣と並んで、境内社が佇む。
手水舎の横に、宝篋印塔もあった。
巨木がそびえ立ち、空気が凛と澄み、ひんやりとした空気が厳粛な気分にさせる。
いかにも冷たそうな水が勢いよく流れ落ち、
小さな激しい滝になっていた。この川は明王滝川というらしい。なんだか霊験あらたかそうな水だ。
結界となる三宝橋がかかる。赤く塗られた欄干が緑に映える。