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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

ドリーム発酵対談!

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 6月28日、近江八幡市の金田教会で夕方からのイベント、手づくりパン屋さん「タルマーリー」のオーナーシェフで『田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」』の著者である渡邉格さんと、詩人で翻訳家のアーサー・ビナードさんによる対談があった。FB友達のチェックで知ったが、まるで夢のような対談じゃないですか! こりゃ何が何でも行かないと!

「あの」アーサー・ビナードさんが、全く新しい「経済(というか正しい循環)システム」を提唱している、発酵の専門家でもある渡邉さんと、「はっこう」について縦横無尽に語るという。渡邉さんについては、いつもチェックしている京都のおしゃれ古書店「レティシア書房」の店長日記で知った。現在の経済システムの行き詰まりをどうやったら打破できるのか?と考えているひとは、ここにもいたようだ。

 実はかなりムリムリの時間帯だったけど、なんとか出られた(出る直前まで働き詰めだったけど・汗) ビナードさん、渡邊さん、それぞれおひとりでも聞きたいのに、セットで聴けるなんて、まさかのドリーム企画! 

 そして予想どおり刺激的なトークセッション。

 ビナードさんの現代社会への鋭い批判炸裂! かたや彼のユーモアセンスや豊穣な知識にうっとり。日本在住のアメリカ人だけど、日本人より日本に詳しいかも。九州の「夜神楽」や、安土桃山時代鍼灸の書「針聞書(はりききがき)」のハラノムシを知ってる日本人って、そう多くは無いと思う。

 100年前と同じく空気中に自然にいる酵母菌を使ってパンを作っている(その後ビールも!)、発酵については専門家の渡邊さんの話も、当然面白い。とことん自然と向き合っているからこそ見つけられる発見も、深い。

「菌は最短距離でものを土に還す働きをする。だからまず腐らせる。腐りにくいものについては発酵させて旨いものにして、食わせてしまう」

「タンパク質は腐りやすいから、(動物のフンなど)有機肥料を使った食品は腐りやすい。腐葉土みたいな植物系の肥料を使ったものが腐りにくい」

 とか、「へええ」な話が次々に。蛇足ながら同じ場所にいらしていた彼の奥様は、ナチュラルだけどスリムな美人さんで、それも「へええ」でした。

 儲けだけを考えている大企業が作り出しているものが、いかに地球や人間を損なっているかを知り、よりよいことがみんなに循環する経済システムにシフトチェンジする必要性を、あらためて感じたひととき。

 アンテナを張り巡らす博識なビナードさんが教えてくださった、栗東の「菌(くさびら)神社」にも、ぜひ行ってみたいな。