藤の間から桐の間
以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。
絽や紗のカーテンの前には、截金(きりかね)が施された板戸。ここはステージで、能や日本舞踊が上演される。
こんなところにも、錺金物(かざりかなもの)が。
「藤の間」のタペストリー全体はこんなかんじ↓ ちなみに「藤」の花言葉は「歓迎」なのだとか。
人間国宝みたいな方たちが作ったような品々を後にして、廊下からお庭を見る。
トンボやアメンボが飛び交う水のある風景は、お宝の数々を見た後では、ほっとする。
お次は、「和の晩餐室」である「桐の間」。「五七の桐」が装飾モチーフとして使われているのだ。漆塗りの座椅子の後ろに「五七の桐」が見える。
雪見障子になっている。上下にスライドさせると、下部がガラス面になるのだ。
それにしても各国要人クラスじゃなかったら、プレッシャーでへしゃげそうになるだろう。格式高過ぎて、寛げない(笑)
廊下の障子は石積貼りになっている。高貴な人の障子の、古式ゆかしい伝統の貼り方だ。
もしかしたら「すごいもの」なのかもしれないけど、こういう地味なものに視線が吸い寄せられる。石の上に柱が乗っかっているだけ。伝統的な耐震構造だ。
土間のコンクリート(違うかな?)に、小石がほどよく入っているのも心憎い。たったこれだけで、ぬくもりのある上品な佇まいになる。