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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

大阪駅前を駆け巡る。

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。

 11月19日には、思い立って大阪へ。贔屓の丹波焼きの職人さん・清水俊彦さんが大阪の阪急うめだ店にて個展をされるというご案内をいただいたので、夏の窯元でお世話になった恩返しに行く、というのがメイン。

 でもそれだけでは、せっかく大阪までいくのにもったいない。ちょっとまえにKちゃんが録画していた「松本家の休日」で、レポートされていた「大阪第3ビル」にある古書店「もっきりや」にも行く事にする。サブカル専門古書店と言われているのも気になる所。でも私の目的は、テレビでちらっとみた「講談社の絵本」なのだが。

 そして、あわよくば天保山まで足を伸ばし、「藤城清治展」を見に行くというオプションも付け足した。これは時間との戦いだ。

 大阪に着いたらちょっと早いけどゴハンにしよう。以前れんくみさんと行った上品な和食のお店を探そうと「阪急三番街」に足を踏み入れ、アバウトに歩く。そしたら「インデアン・カレー」というお店があり、つい吸い寄せられるように入ってしまった。なんて節操のない私。

 カウンタ―だけのシンプルな作りでガラス張り。入れ替わり立ち替わり、サラリーマンやOL、おばさまがたが入っては出ていく。人気店らしいが回転が早く、「おひとりさま」率高し。ある意味私にはうってつけの店だ。

 普通のを頼んだら、周りのヤング&オールドな女子たちは「ゴハン少なめで」と注文されていた。知らなかったこととはいえ、(普通なのに)若干大盛りカレーと対決することになった。見た目はそうでもなかったけど、食べてみたら案外ゴハンがしっかりあって、ラストでかなりの苦戦を強いられた。次回は見得を張らず、「ゴハンすくなめ」と言うことにしよう。でも美味しくて満足ではある。(なんちゃってではあっても、ダイエット中なのに!)

 そこから「阪急百貨店」というわかりやすい場所にも関わらず、不案内な若いにーちゃんに道を聞いたばっかりに、ちいさいエレベーターでビルの7階にいったら、英会話教室や会議室や着物の着付け教室のあるところに来てしまった。まさかと思いつつも、一応すべての部屋を確認した(汗)

 いや、それは私が悪い。彼はちゃんと自信無さげなことを明言されていたんだし。その後自分の直感だけで、ちゃんとたどり着けたんだから、むやみに人に甘えるなということだ。

 地下街を直感をたよりに行くと、いかにも阪急らしい、上品でゴージャスな装飾のある入口にたどり着く。エレベーターを上がっていくと、隣の下りのエレベーターで、上品な装いのマダムが降りて行かれるのが見える。ジーパンにセーターの私は、完全にアウトローだ。そうだ、私は「百貨店」という身分ではないのだった。なにげない風を装いつつ、やや緊張する。

 7階の画廊に到着し、高級感ある陳列を眺めた。日用品から大きな芸術品まで、といったところ。やはりデパートでの展示はグレードの高い物が必要なのだろう。

 清水さんは昨年、脳梗塞をされて病み上がりなのに、いくつもの根を詰めた丁寧な作品、かなり体力勝負な大振りの器などをつくられ、びっくりする。しかも、会場で客と話をしていた当人は、仙人のような細く小柄なじーさんである。夏にたいへんお世話になった奥様にもお会い出来、お礼が言えてよかった。

 分相応に手の届くお値段の生活雑器を買う。何気ないベージュの土っぽい、中くらいの大きさの浅めの片口。これは単独で見ると、どうということはないけれど、青物を盛るととても引き立つのだ。

 お買い物の後、画廊担当の百貨店のおねーさんに「ここから大阪第3ビルに行くにはどういったらいいですか?」と質問した。一瞬おねーさんの唇が硬直したあと、さすがは接客のプロ、気を取り直し「あちらの突き当たりのエレベーターで1階まで行かれましたら、そこから出られますと行けます」とのこと。

 おそらく「百貨店」から「大阪第3ビル」は、天国から地獄に、ビバリーヒルズからスラム街に、月からスッポンに行くようなものらしい。空気を読むのが遅過ぎた。不覚! それでも性懲りも無く1Fでも、より若いおねーさんに同じ質問をしたら、彼女はにこやかに、とても丁寧に教えてくださった。そして「お気をつけていってらっしゃいませ♪」と、送り出してくださったのだ。