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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

「もっきりや」をめざせ!

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。

 阪急のおねーさんは、「丸ビルを目指して行くと、『大阪ビル』にたどり着けます」とおっしゃっていたので、道を渡りまっすぐまっすぐ。地下から行けばスムーズだったが、それはしっかり地下経路が頭に入っていたらの話。

 

 小雨が降って来たので、サラリーマンのグループにまじり、急ぎ足でビルを目指す。第2ビルにたどり着いたので、ビル沿いに歩く。第3ビルに着いたので、入口を探す。地下2Fだったから粗末な(すまん)狭い階段を見つけ、ゆっくりと降りて行く。地下世界は、バブル前頃の昭和な空気。

 コンパクトでチープで元気なお店が並び、チケットショップがとびとびにある。熊本から直送の蜜柑が一袋150円だったので、思わず買ってしまう。その向かいのチケットショップで、「藤城清治展」の格安チケットを購入。この時点で、本日、天保山まで行くことに決定した。

 ところで古書店「もっきりや」は? 店内案内板を見てもよくわからないので、目的地がごく近い場所にある(はずの)チケットショップのおねーさんに訊いてみた。「この店の中を回り込んだところにあります」。なるほど、わからんかったはずや。

 「もっきりや」に入店するのに、さほど勇気はいらない。思った程怪しげな店構えではなかったのだ。(*あくまで個人的な感想です) 

 そしてありがたいことに、ほどよい小ささの古書店だ。これくらいだと30分あれば、ざっとみていける。もっとも、マンガのコーナーがマニアック度充実なので、背表紙にひっかかって「ざっと」とはいかない。

 逆に小説やエッセイのやる気のなさったら(笑) タイトルに「まー、ワシら、どーでもええんですけど」的なげやりさが漂っていた。

 都会にある巨大書店は、年々苦手になってきた。とうてい全部は見られないのでコーナーを絞るけど、それでも疲れるのと、欲しい本がありすぎて絞り込みに迷うのと、逆に探している本だけがなかったりするときさえある。だから常に欲求不満だ。

 翻って「もっきりや」は、ちょっと心惹かれる古書店だ。特に「なつかし雑誌」好きには、動悸が早くなりそうな品揃え。ずらりと並ぶ時刻表のBN(普通のひとにはゴミでも、必要な人にはレアなお宝らしい)や、往年のマンガ雑誌に驚きながら、サブカルに強く、マニア度の大きい本屋さんには必ずある漫画家、諸星大二郎さんの「西遊妖猿伝」の前で立ち止まり、1・2巻を抜き出す(これ、けっこう重いので、そのあと歩くことを考えて自重。できればもっと買いたかった。半額だったので)。

 それから本命の講談社の絵本数冊から2冊を購入。(たぶん)最初の所有者の肉筆太字サインペンで名前入りとはいえ、私は別に古本マニアでもコレクターでもないので、このお値段で「講談社の絵本」が買えれば御の字だ。

 レジには、「もっきりや」に相応しいと思われる、アンニュイで色っぽいおねえさんがいらっしゃった。店主は、しなびたジイさんだけど、不思議なほどお似合いのコンビだ。会話の息もぴったりである。

 

 私がレジにいったとき店主は席をはずしており、彼女は入荷商品の受け入れらしきことをしてらした。レジの机に山積みのエロ本の横で清算していただく。

 器と本の購入予定があったので、しっかりしたリュックで来たのは、正解だったな。阪急百貨店では、その点でもアウトローだったんだけど。