もう一度1階へ
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このお屋敷は、なんだかとてもフェミニンな印象を受ける。こちらのサロンはまた格別に乙女。
ピンクの壁紙に、天井の漆喰をこて絵の唐草模様にしちゃうなんて。お洒落な職人業だ。シャンデリアも繊細。
壁いっぱいに取られた窓が心地いい。窓から落ちる日だまりに佇んでみたくなる。
というか、壁はほとんど窓で、柱までが窓で切り取られている模様。
窓付近の天井には段差があり、木彫りの細工がある木製のもの、その次に2色の壁紙が細長く貼られ、天井は漆喰でまとめられている。(1枚目の写真にて確認出来ます)
漆喰と言えば、こんなただならない技術を使った場所も!
乙女といえば、こんな窓の装飾もあった。
まるで、昭和初期の少女雑誌から抜け出したような、それは乙女なお屋敷なのだ。
象牙色のマントルピースが、素知らぬ振りで部屋に溶け込んでいる。大理石のオーラをあえて押さえるという上品さ。
その近くには、ほうじ茶色の上質なビロードを貼った椅子。家具はなるべく作り付けにしてあるのも、大変興味深い。
やはり関東大震災の教訓なのか。立派な家具は凶器になりかねないことを、当時の人たちも知っていたのだろうか。
アーチを取った出入り口も、木と漆喰が重複するデザインなのに、うるさくならず上品。このバランス感覚の良さって。
窓から外を眺めると、広い野外に母子がゆったり遊びながら、お散歩中。ほほえましいのどかさ。
この日、東京は「恐ろしく冷え込む」という天気予報を裏切り、ポカポカの日和だったので、テラスも居心地よかったかも。