外村繁邸 前半
日差しは強いけど風はすゞやかな、夕暮れに近づく時間、昭和の初めから中頃まで執筆活動を続けていた郷土の作家、外村繁の生家に到着する。
門をくぐると川の水を取り入れた川戸と呼ばれる水屋が↓
打ち水をされた石畳が、「おいでやす」とばかりに迎えてくれる↓
掃除用の大ウチワ。H氏に「おもしろいっ!!」と大ウケ。
畳を叩いたときの埃をこの大うちわで吹き飛ばすらしい。そのとき、「遠仁者疎道(おにわそと)」・「富久者有智(ふくわうち)」と唱えながら掃除をしたそう。扇子もウチワも縁起物で、福を家に招き入れるものなのだとか。
このタイプの書斎(勉強部屋)は、昔から私の憧れだった。
中学生の夏休みに自分の勉強部屋があるにも関わらず、「避暑地へ引っ越し!」と、お寺の本堂の隣の、床の間付きで前庭のある部屋で寝起きし、勉強(??)とラジオ三昧をしていた。
こんな机に座布団で勉強していると、明治の作家みたい!と陶酔していたっけ。東向きで涼しかったが、虫と湿気がひどい上、夏の終わりには昼夜の気温差が激しく、ひどい風邪を引き込んだりもした。夏休み終了後、しばらくして撤退。避暑地だしね。
それでも翌年にはまた凝りもせず避暑地へ引っ越したんだけど。ああ懐かしい。
階段箪笥を上がる蔵の2階(=屋根裏)は、物置になっている。きちんと整理されているし、照明が明るいから、なんともおもわないけれど、本来はもっと暗くて埃っぽいので、乱歩っぽいおどろおどろしさがあるべき場所だ。
階下に戻るとお庭に奇妙な佇まいのものが!
H氏に教えてあげると、年に一度あるかというくらいの喜び様。あんまり気に入ったので、いろんな角度から写真をとりまくる。自分のMixiのフォトにするのかも(笑)