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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

菩薩日和

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 昨日の様子では16日は雨かも、と思っていたら絶好の行楽日和の日曜日となった。私にとっては菩薩日和である。

 晴れなら京都は即成院でおこなわれる『二十五菩薩お練り供養』の「お渡り」は開催される。「お渡り」とは極楽浄土を現す本堂より現世を現す地蔵堂に橋を架けて、阿弥陀如来(ここでは大地蔵菩薩さま)、二十五菩薩が橋を往き還することだ。雨なら本堂での『極楽の舞』だけになるので、中止にしようと思っていたのだけど。

 即成院へのアクセスをしっかり調べ、駅から歩いていく10分間らしき道のりをメモしつつ頭に入れる。「お練り」については、先日の小嶋一郎先生の極楽往生のお話でしっかり予習ができている。これがいかに役に立つ予習だったかを、現地で思い知る。

 まず「お練り」のベストポイントは、門の近くだとおっしゃっていた。門は地蔵堂に近いので、極楽に戻る方々が間近で見られ、写真も撮れ、散華(蓮の花びらをかたどった小さな色紙で、天女などカラフルな絵が描かれている。場を浄め悪いものを退散させるために蒔かれる)も必ず貰える。

 金襴の衣装を付け、冠や金の烏帽子などをかぶった可愛いお稚児さん部隊が、散華を蒔いてくれるのを、みなさん手を伸ばして「ちょーだい」ポーズをする。

「お渡り」の近くなら、わざわざ手の上に乗せてくれる可愛いお子さんもいらっしゃって、大人たちの微笑を誘っていた。

 小嶋先生の話では、「あまり手がいっぱい伸びると、おびえてしまわれるお稚児さんもいらっしゃる」ということだったので、特に要求はしなかったのに3枚も入手してしまった(そのうち1枚は、投げられた散華がたまたま鞄の中に入っていたもの)

 お渡りをする部隊は、いくつかのカテゴリーがある。

絢爛豪華な袈裟を着用するお坊さん部隊。

法螺貝をシフト交代しつつ吹奏する山伏部隊。

笛やひちりきなどの雅楽3人衆、

化粧を施され金襴に包まれたお稚児さん部隊。

晴れ舞台に奮発して高級着物(留袖?)と帯を着用するご詠歌のおばさま部隊。

議員やえらい方々の一般人部隊などなど。

山伏さんやお稚児さんは3往復するけれど、あとの方々は一部出演になる。

 今回の「初お練り」で、気になったことがひとつ。お坊さんはドキドキするほどすっきりした若い方が何人もいらっしゃるし、雅楽衆もおそらく全員20代と、ヤングパワー炸裂なんだけど、問題は山伏部隊だ。

 一番若くても50代くらい。10人くらいはいらっしゃったのに、髪の黒い方は二人しかいらっしゃらなかった。最後尾にいらした方なんかは、さすがに荒行の賜物でしゃんとしていらしたけれど、80は越えていてもおかしくないご容貌だった。山伏の世界は、世代交代ができていないのかも。厳しいもんなあ、修行。山に籠らなきゃいけないし。「山伏募集」とか「修験道に興味のある方求む」とかの情報はないし、そもそも若者の進路選択のなかに「やまぶし」の文字は出て来ない。

 先程の最高齢と思われる山伏の方のポンポン付き和袈裟?には、ずらりとバッジがついていたけれど、山伏上段者なのかもしれない。からだが動くうちに、ぜひ後継者も育てていただきたいものである。

(明日につづく) 

asahi.comにて「お練り供養」の動画もありました。