コロッケ・ソング
♪コロッケだけしか作れない悲しい私に、ニコニコと食べてくださる思いやり・・・♪
と、かつて五月みどりさんが歌っていたが、コロッケって物凄く手間取る料理なのに、なんでよりに寄ってコロッケだけしか作れないんだろう?
いや他の料理レシピを知らないのではなく、貧しいから材料が安いコロッケでしのぐ、ということなのか? でも油をたびたび変えないといけないはずだから、揚げ物はある意味贅沢な料理。
しかも具材を下ごしらえして、成形して、衣をつけてから、やっと揚げるところまで持っていける。やたら手間と時間をくう曲者料理だ。『ゲゲゲの女房』に出てきた餃子の方が、同じくらい手間ヒマかかっても(ホントは私にはこちらの方がひと手間少ない気がする)節約料理という点では納得できるし、カラダにもよさそうである。
コロッケの作り方は『キテレツ大百科』のクロージングソング「お料理行進曲」のとおり。歌なら短いが、実際に作ったら、ほんと時間がかかるんだから!
今日は家族みんなが晩ご飯に勢揃いできる日なので、気合いを入れてコロッケに挑戦した。ついでなので、カキフライと海老の天ぷらも作ってみた。
揚げ物をフィニッシュしたら、片付けものも山のようにある。衣を付ける時につかったボウルやお皿で台所は散らかり放題だ。
このタイミングで、♪キャベツはどうした♪ なんて言われたらかなりムッとするだろう。もし私がお巡りさんなら、空砲のピストルを打ちまくりかねない。「お料理行進曲」は、お料理をつくっていない人には禁断の歌なのだ。そしてお料理する人は、「そんな甘いもんやおまへんにゃ〜」と肩をすくめ、けっして歌おうなどとは思わないだろう。