日向大神宮 その1
昨日も書いたが、昨年秋に行った宝積寺参拝と「えんま大王の法王庁」講義&ビール工場見学の引率と講師をしてくださった小嶋一郎先生のブログをときどき拝見している。彼の京都や奈良の神社仏閣に関しての深く広い知識には、ひれ伏さんばかりだ。
1月のある日のブログで、初めて「日向(ひむかい)大神宮」という神社があることを知った。ここでのメインは、節分の日に一番厄落とし効果がある「天の岩戸くぐり」である。
L字型になった自然の洞穴を通り抜けることによって、正確には角の中間地点の戸隠神社でお参りすることによって、節分の日に厄を払落し、来るべき春に備えるというもの。「日向大神宮」のHPでは、これを「ぬけ参り」と書かれていた。
これ、絶対いかなくちゃ!と即決だった。いわゆる「呼ばれた」感が満々だったのだ。
それに神社自体もなかなかだ。日向大神宮のHPでは、
第23代顕宗天皇の御代に筑紫日向の高千穂の峯の神蹟を移して創建されたと伝えられています。
天智天皇は、圭田をご寄進され、鎮座の山を日御山と名づけ給い、
清和天皇は、日向宮の勅願を賜い、醍醐天皇は、延喜の制で宮幣社に列し給いました。
古い!! 京都最古の宮で、内宮、外宮があり「京の伊勢」として名高いらしい。なんといっても、あの神話の地、高千穂からのお見えで、しかも天岩戸もある! 当然周りの山々は神体山だ。悠久のパワースポットのにおいがする。
でも私がぐぐっと惹かれたのは、高校時代に読んだ半村良の『産霊山(むすびのやま)秘録』というSFに、この辺の地域が古代ロマンも濃厚にはめ込まれていたのを思い出したから、という要素が大なり。
当日は雪で少しJRが遅れたり、京都の地下鉄からの道を間違えたりとアクシデントはあったけれど、お天気はいいし気持ちのいい日だったので、遠回りしてもそう苦にはならず。
道端から一の鳥居が立ち、階段が続く。
さすが一年で一番ご利益がある節分の日だけあって、同じ場所に向かう人もちらほらといらっしゃった。
右の民家のひとつは、とても凝った梅形や菱形の窓があり、そこにまずうっとり。おしゃれな窓だった。
神社の灯籠があり、大神宮橋をわたる。
欄干から下を見れば、川ではなく疎水広場。インクラインの線路や傾斜鉄道の舟がみえる。
ズーム!
ニの鳥居に到着。とてもシンプルな鳥居だ。灯籠の屋根が、神社の屋根みたいで面白い。
このあとは舗装されているとはいえ、急勾配になっていき、どんどん山の中へ入っていく。ちょっとハードな展開だ。運動靴で来て大正解だった。
緑の木立が快い。山中の途中にも人が生活しているらしき民家があるので、ちょっとびっくり。この急勾配を車で行き来されているのは、たいしたものだと思う。