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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

僧兵出現!

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 昼下がりの日差しのなか、根本中堂への坂を下りる。波形の手すりが影を落として、なぜか憂いとかノスタルジーを感じさせる光景に、カメラを取り出す。

 下に見える建物が「根本中堂」。延暦寺の総本堂だ。

 あっ! 悪戯心を起こしたH氏が足を! いらんいらん!

 あっ! 自分の影をいれてしもた!

 今度は下から。う〜ん、なんか面白うないのう〜。

 やっぱり斜めは見にくい。

 

 そうこう言ううちに、根本中堂に到着。

 お守りも買っとこうということで、寒さ除けの窓が閉まった受付で「すみません〜」と声をかけた。

 のっそりと顔を出だされたのは、坊主頭の上、用心棒のような大男だった。まあ、お寺で坊主頭は常識だが、どちらかといえばお坊さんは華奢なイメージだ。それが偏見だというのは承知の上だが、ガタイのいい、コワモテな風貌は「お坊さん」というよりは、別の職業のお方のようにも思える。

 いや、まてよ!

 ここは比叡山延暦寺だ。古より僧兵で有名な場所である。「鶴喜そば」のオリジナル包装紙にも、たしか僧兵が描いてあった。ガタイのいいお坊さんが籍をおくというのは、平安の昔から(もしかするともっと前から)延暦寺の伝統なのかもしれない。

 その伝統にふさわしい方が採用され、総本堂の受付にいらしても、おかしくはない。

 そのとき私はお守り購入に神経を集中していたので気づかなかったが、あとでH氏がこっそり教えてくれたところによると、僧兵氏は、アディタスのジャージを着用されていたそうだ。

 靴を脱ぎ回廊から入って、相変わらず荘厳で厳粛な本堂で薬師如来様にお参りし、子どもたちのお習字が張り巡らされた回廊に出る。根本中堂を出て、すのこの脇に脱いだ靴を履こうとした。ふと前を見ると、受付の扉の前に、でかい靴が揃えられていた。

 シルバーのラインが入ったアディタスだ! 

 現代の僧兵はアディタスがお好きなのか?

 彼なら、大河ドラマ平清盛』で、僧兵エキストラに抜擢されてもまったく遜色はない。「うおおお〜」と叫びながら、腹筋善之助演じる天台座主・明雲をとりまいても違和感無く溶け込めそうだ。