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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

いやげ物、バンザイ!

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 つっこみ如来さまに続き、「苦し紛れの郷土愛」と銘打たれた「カスハガ」の世界の終わりにある、「悲しい軽さ」な「金プラの世界」で足を止めることになる。

 学校から出かける旅行、例えば京都、奈良、大阪のお土産物屋さんで、かならず出会えた昔の定番お土産だ。お寺に付き物の五重塔や城が、金色に輝くプラスチックで作られている、アレである。それらを総称して、みうらさんは「金プラ」と名付けているのだ。

 私も小学4年生に行った、京都の日帰り旅行で買った。地球儀と世界地図を合体させたような楕円をくるりと上下に回転させて、がちゃんと日付けが変わるカレンダー付き。もちろん手動。曜日と月はずっと小さい表示で、ツマミをくるくる回して変えて行く。これに温度計とペン立て付きで、なぜか小学生には催眠術のようなお得感を誘発する。10歳の私は、どれだけ意気揚々とこれを買ったことか。見事、学生狙いのトラップのど真ん中にはまっていたのだ。

 70年代前後に、男子のお土産、もしくはコレクターズアイテムとして流行ったのはペナントだったが、ここでは扱われていない。当時はごく普通のお土産として認識されていたからだ。

 旅行人初心者のトラベラーズハイな心理につけ込んだ、錯覚を狙ったお土産、それがヘンな掛け軸こと「ヘンジク」である。

 黒地に妖しく光る掛け軸。この「妖しい輝き」と観光地のメインをてんこ盛りにした「お得感」が、妙に錯覚を誘うのだ。

 ほらね、一見えらく壮観なのだけど。

 ここで気づいた。みうらさんのコレクションのなかに、こっそり「みうらじゅんプロデュース作品」が混ざっているのを。

 みうらじゅんいとうせいこうのユニットで行われる「スライドショー5」のヘンジクである。つっこみ如来さま、崖っぷち、即身仏、「じゅんさんこけし」など、やはり「スライドショー」アイテムてんこ盛りだ。

 どうしようもない湯のみ茶碗たち「ユノミン」に混じり、急須が異形を放っていた。江ノ島出身の急須は、カラダはサザエ、蓋の取っ手はミニ蛸という恐るべき形状だ。これでお茶を淹れたら、潮の香りが漂って来そうだ。眼を輝かせてこの写真をH氏に見せたら「洗いにくーて、しゃないわ!」と一蹴された。うーん、ごもっともです。

 やはり数々の「ユノミン」に紛れ込む「みうらマグ」。

 ヘンな灰皿「ヘンザラ」コーナーで、私のお気に入りだった「じゃがいもくん」。

 五円玉を利用したアイテム「五円ファミリーの世界」の異端児、頭に五円玉を乗せたガイコツのキーホルダー。その手には「貧乏身代わり骸骨」というプレートがあるが、ビジュアル的には、もはやなんのことか意味不明だ。

 飛騨高山といえば、反射的に赤いサルボボを思い出すが、なぜカッパ!? Kちゃんの卒業旅行は、生徒会メンバーと行く飛騨高山だったので、念のため聞いてみたら「あったで、飛騨にカッパ! 買おうかどうするか、かなり迷ったわ!」

 さすがみうらさんのセンスにひと脈通じている、違いのわかる女子なのだった。

 

 海辺のお土産物屋さんには、必ずあった貝のグッズや人形。暖簾とかネックレスとか、あったよね。いまはこの手のお土産は、絶滅危惧種らしいので、見つけたらやはり「買い」かもしれない。

 ハコフグでもハリセンボンでも、およそフグビジュアルには目のない私が惚れ込んだ逸品。愛らしい口元、丸顔に麦わら帽、極めつけにウクレレ。素晴らしいバランスで、癒し系の頂点を極めている。これは私に関する限り「いやげ物」じゃないみたい。ほしい!