のぞみ、かなう。
礼堂に入る。通路兼参拝所で、長谷観音さまの上半身を拝ませていただく。
その大きさや造形を越えた、ものすごいパワーが発散されていて驚愕する。確かにここは、たじろぐほどのパワースポットだ。圧倒的な異空間。
ネットで写真や動画は散々見たけれど、もうそんな知識が飛び散るくらいの凄まじさ。この観音さまは、リアルでしかわからない。そりゃあ千年前からの信仰の積み重ねもあるけれど、この濃密でダイナミックな空気感は初めてだ。
急ぎ足で堂内を回られている、お百度を踏まれている方もいらした。そりゃあ、このお方なら、と私だって思うわ。
あまりの濃い存在感に、本尊に向かって左脇侍の雨宝童子さまを見落としてしまった。というか、今日はもうこのお方だけでいい!という感じだったのだ。浮気したら(!)十一面観音さまのパワーがこぼれてしまう、みたいな。それくらいのど迫力だったのだ。
念のためにおみくじをひく。せっかく来たのだから。吉、だったかな。悪いことは書いていない。未来には光があるので、今は地道に頑張りなさい、みたいな。
さあ、念願の舞台へ!
舞台の手すりまで行き、振り返れば本堂だ。感無量。
扁額は『大悲閣』。かっこいー!!
舞台からの風景は、まさに絶景。あの細長い屋根が登廊だ。なんだかいとおしい、そこを登ってきた自分も。
下界の山。
多くの寺院。
りっぱな松がそびえ
緑のグラデーションが美しい。
これで「長谷寺に行って、登廊を上り、長谷観音様にお詣りし、舞台から下界を見る」という私のささやかな願いは、叶えられたのだった。