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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

大津絵をタンのう。

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 日曜日の午前中、バタバタと大津歴史博物館へ。H氏に車で連れて行ってもらう。

 東の博物館で充実した大津絵コレクションを所有している町田市の博物館とのコラボ企画だ。その9月1日までの『珠玉の大津絵』にプラスして、 常設展のミニ企画『大津絵百面相 −画家たちのゆかいな大津絵−』があり、こちらは8月11日までなので、合わせて見るなら、あとわずかだ。

 『珠玉の大津絵 』は、大津絵・初期の仏画がとてもプリティだった。久しぶりに「これ、ほしい〜!!」とおねだりしたくなるほどの可愛さ、ユニークさ。

 3体の仏を描く「来迎図」とか、初七日から三十三回忌までに入れ替わり立ち代わりするホトケの掛け軸を替えるのが面倒だからと作られた、すべての法要に応用のきく「十三仏」とか、思わずハートが飛んだ。

 こういうの、臨終の間際には枕元に掛けて欲しいし、法要のときにも、ぜひとも飾って欲しいと思った。

 ほかにもユルユルな大津絵はいっぱいあって、鬼もドングリ眼がカワイイし、鷹匠の鷹なんて、鳩かと見まがうほどキュートなのだっていた。

 展示の仕方も整理され、キャラ別に分類されていて、大津絵の流れと種類がよくわかった。ときには、「大津絵人形」なる立体ものを入れたりして、ちょっとはずすポイントも忘れない。さすが大津歴博、わかってらっしゃる、というキャプションだったしね。

 もっともずいぶん前にあった大津絵の企画展があまりに大掛かりだったので、その記憶が邪魔をして、こじんまりしたものに見えたりも。だからH氏などは、たぶんそのデンで「え?こんだけやの?」とのたまわっていたのだろう。 

 常設展の『大津絵百面相 −画家たちのゆかいな大津絵−』は、大津歴博のHPより引用すると、

 街道の土産物・大津絵は、何を隠そう、旅人たち以上に、円山応挙池大雅、紀楳亭ら上方の絵師たちや、歌川広重国芳ら江戸の浮世絵師たちに大人気のキャラクターでした。その絵師たちの人気も、明治時代の街道と大津絵の衰退とともに、一旦は下火になります。

 しかし、大正年間に柳宗悦が、民芸運動を展開する中で、大津絵を大絶賛すると、今度は近代日本画家たちの間で、とりわけ、竹内栖鳳や門下の橋本関雪をはじめ、京都画壇の日本画家を中心に、岸田劉生など一部の洋画家までも虜にし、我流の大津絵作品を描き、その面白さを競い合うことが流行しました。本展では、遊び心にあふれた楽しい彼らの絵変り大津絵の世界を紹介します。

 プロの絵描きさんたちにも大人気の大津絵。江戸の絵師、浮世絵師、民芸運動でブレイクし、京都画壇から洋画家までが、大津絵のとりこに。ついでにいうと、岡本一平の名前もあったので、漫画家さんの世界にも波及しているかも。

 博物館を出た後、隣の三井寺の門前のお蕎麦屋さんに心を引かれつつも、大急ぎで帰宅する。うちでゴハンを食べたあと、近江八幡のホルモン屋さんまで、タンを買いに行く。春に美味しいところを見つけたのだ。

 その日の晩ご飯は、タンを堪能。最近はKちゃんも夜遅くまでバイト(塾講師)づくめなので、3人家族状態の晩ご飯。こじんまりと、だからこそ美味しいものを食べている日々。ごめんね、Kちゃん。

☆追記:町田市博物館の図録はありましたが、残念ながらこの展覧会の図録は販売されていませんでした。かわりに、もれなく『大津絵のイロハ』という大津絵概説豪華パンフを無料でいただけます。大津歴史博物館、えらい!