六時堂
英霊堂の前から振り返ると、六時堂が見える。
屋根のてっぺんには、大量のハトがくつろいでいる。
側面に回ってみよう。
六時堂は境内中央に位置するお堂で、昼夜6回にわたって諸礼讃をするところから六時礼讃堂の名がある。六時開店だからではないらしい。
薬師如来・四天王等をお祀りしており、回向(供養)、納骨等を行う中心道場でもある。
修正会・聖霊会などの大法要は、この鬼瓦が睨みをきかせているお堂にて行われる。当然、重要文化財だ。
でも薬師如来や四天王を見た記憶が無い。暗かったからか、奥にいらっしゃったからか。そのかわり表では、ふたたびあいまみえることのできたお二人と、親交を深めることが出来た。
ここの入口にも、賓頭盧(びんずる)尊者像とおもかる地蔵さまが祀られている。今度は2度目なので、遠慮なく、「おもかるさま」を持ち上げてみる。
ほら、やっぱり重い!(ラッキー)
大きな香炉の後からの眺め。
重要文化財・石舞台の背景は、中心伽藍の講堂、金堂、五重塔。そして、あべのハルカス。石舞台の両サイドは橋のようになっているが、ふたつの「亀の池」に挟まれているのだ。
重要文化財の上にいたのは、縞模様の亀ではなく、忘れ去られたらしき手袋。
石舞台の向こう側からのぞむ六時堂。
亀の池を渡り、右手に見える北鐘堂方面に歩を進めたら、四天王寺メインの中心伽藍や極楽門をじっくり見ることができたはずだった。
ところが左手、太鼓楼から亀井堂に回ったため、大きく迂回することになってしまったのだ。そして極楽門ではなく、極楽浄土の庭にたどり着いてしまったのである。
(つづく)