やはり心落ち着く場所
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特別拝観を終え、戸外に出る。本堂の裏手の山の石造りのお堂の凹みに、地蔵菩薩像があった。
石段上の地蔵菩薩は、1690年(元禄3)、忍澂和尚46歳の時、自身と等身大の地蔵菩薩像を鋳造させ、安置されたもの。
像の前の枝垂桜が、ほんのりとやさしい。
薮椿とのコラボも。
木々の若葉と、
降り注ぐ日差しと、
苔の緑とひんやりとした影、鳥のさえずり。
ここにもお供え物のような椿が。
ほんのりピンクの馬酔木の花も。
光と影のはざまに、凛々しい薮椿。
見上げれば空はほのかな水色で、
やわらかなモミジの黄緑の葉が、ういういしい。
石段の落ち椿が、「ようお越し。おおきにどすえ。ほなさいなら」と、名残を惜しんでいるかのよう。
こんなに気持ちがいいのは、たっぷりなチトンフィットのせい?(笑)
出口で看板をしげしげ見る人。
出口で案内説明を、じっくり読むひと。
「直壇の二十五の生花、きれいだったなあ〜」とか、「谷崎潤一郎の墓があるのか〜。さすがの審美眼」とか。静かで半分山の中、椿もいっぱいなこんな場所だったら、さぞかしよく眠れるだろう。