建仁寺内部へ
では本坊から入ります。
受付や売店の前を通って突き当たりが方丈。 雄大な「雲龍」の襖絵がある。
精巧ながら複製なので、これに限らず写真は寺内すべてでオーケーだ。
帰ってから知ったのだが、小書院の手前にはシンプルで小振りな「◯△□乃庭」というのがあったらしいが、記憶も定かでなく、もちろん写真も撮ってない。ちゃんとパンフを読んどけよ!てなもんであるが、「いつでもいけるし〜♫」というアクセスのいい場所なので、脇がゆるゆるだった。
この庭を表した掛け軸のある小書院。小、といってもなかなか広い。
一目見て気に入る。レプリカ作りたい(最近、ハマってるのか? でも表具ができないしなー)。
禅宗の四大思想(地水火風)を象徴したものだそう。□は地、水は○、火は△らしい。
建仁寺の寺紋は「二引の桐文」なので、銀箔(たぶん)桐紋の襖。
引手もカッコイイ。
だるまさん、だるまさん、にーらめっこ、しましょ♬ この達磨さんの軸もいいなあ。
禅寺といえば、丸窓。丸窓好きとしては、はずせない。
丸窓の中に芭蕉。ぱっと見、バナナのよう。調べてみると、どうやら芭蕉の木は、夏には葉を茂らせるが、冬になると無残な姿になるのが、人生のあり様を教訓的に示すとして、江戸時代以前から、寺院に盛んに植えられたようである。その逆が松の木といえそう。変わりなくいつも緑。
坪庭には芭蕉と栄西禅師の石像が、セットである。今年は栄西禅師八百年大遠諱の年なので、それを記念して石像が作られたらしい。どおりで、まっさらの栄西禅師。
さらに奥へ進むと、緑の美しい石庭に出る。
「潮音庭」だ。おちつく〜〜。
樹木の佇まいも、石の配置も、苔のありようも、すべてがおちつく〜。この石は三尊石。
つぎの部屋にも「なにしにきた〜?」的な達磨さまの絵が。ぎょろりと睨まれても、いやな気がしない。どころか、なごむ。
付書院の火燈窓(上枠が花形になっている窓)。島原の角屋の「網代の間」で見たっけ。もちろんこちらの方が、ずっとシンプル。
うつくしい石庭を見ながら、長時間瞑想にふける若者。悩み多き青春の時代を乗り切ってください。
床の間に唐子が!
田村月樵(たむら げっしょう)の襖絵「唐子遊戯図」。
飄々として、かわいい。
禅寺の襖絵は、こうでなきゃね。・・・っていうか、もはや襖じゃないし! 壁画!!
遥か向こうに「◯△□乃庭」の軸を観る。
書院から方丈を回り込んでいく。
シンプルで質素だけど、娘が言っていたとおり、たしかに幸せな気分になる場所なのかも。