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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

襖絵と庭園

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。

 方丈の回廊を裏手実廻ると、嵐山を借景とし、見事な庭園が広がっている。

 「曹源池(そうげんち)庭園」だ。「曹源池」の名称は、国師が池の泥をあげたとき、池中から「曹源一滴」と記した石碑が現れたところから名付けられたという。

 約700年前の夢窓国師作庭当時の面影をとどめており、わが国最初の史跡・特別名勝に指定された。

 中央の曹源池を巡る「池泉回遊式庭園」で、大堰川を隔てた嵐山や庭園西に位置する亀山を取り込んだ「借景式庭園」でもある。

 方丈は、「大方丈」と「小方丈」(書院)からなる。大方丈は明治32年(1899)、小方丈は大正13年(1924)の建築で、比較的新しい。トイレなんかは、最新式だった。

 東西を仕切る襖の雲龍の絵は昭和32年に物外道人によって描かれたもの。

 物外道人とは若狭物外といい、明治20年秋田県に生まれ、東京芸術学校を卒業後、山元春拳に弟子入りするも自ら絶縁し、富岡鉄斎門下の山田介堂に学んだ富岡鉄斎唯一の孫弟子。

 ・・・でもガラス面が光って、なんのこっちゃら(汗)

 おっ、なんとか照り返しの無い写真があった! しかし、人相(龍相?)悪いな、この龍。性格の悪さは達磨さんと匹敵するかも。

 こういう風に続いているわけね。雄大。でも光る光る(困)

 大方丈は天龍寺最大の建物で、正面と背面に幅広い広縁をもち、さらにその外に落縁をめぐらせる。

 庭園の面を曲がると、突如閑静な広縁になる。

 障子に切り取られ、額縁の中の庭園を撮ろうとシャッターを押したとたん・・・おお、「友蔵」(©ちびまる子ちゃん」)のようなじーちゃん、登場!

 少し待ったけど、友蔵さんは当分そこでがんばってらしたので、しかたなく、私の視点を移動させ再チャレンジ。

 正面の「方丈」の扁額は関牧翁老師(天龍寺第8代管長)の筆。

 大方丈の本尊は釈迦如来坐像。平安時代後期の作とされ、天龍寺の造営よりもはるかに古い。

 天龍寺が受けた都合8度の火災の、いずれにも罹災せず助けられた仏像で、天龍寺に祀られる仏像の中で最も古い像。当然重要文化財だが、前に布が下がっていて、見る事あたわず。

 大方丈の東は中門に対し、西は曹源池に面する。東側が正面で曹源池側が裏となる。

 その中門の屋根のカーブが、なんとも不思議な美しさだ。

 

 白砂のシンプルなお庭も、静謐に整えられている。

 方丈の広縁をぐるっと一周し、次は反対側へ。