御影堂と珪灰石
毘沙門堂の向かいにあるのが、御影堂。石山寺開祖・良弁、真言密教開祖・弘法大師、石山寺普賢院に隠棲し、多くの書物を著し、真言密教の事相の発展に寄与し、寺を再興した僧・淳祐(じゅんゆう)の遺影を安置してある。
とくに淳祐さまは足の悪い方だったとかで、やたらシンパシーを感じてしまう。
御影堂は室町時代に建立され、慶長期に全体の修理、江戸中期に改造されたという。屋根のそりがかっこいい。わりに最近、国の重要文化財になった。
半蔀(はじとみ)を吊って、障子を建ててある。半蔀(はじとみ)、大好き!
わずかに紅葉が色づいている。
亀谷禅尼供養塔と伝えられる「宝篋印塔(ほうきょういんとう)」というもの。正確な造立は不明だが、様式から識別して南北朝のものでは、といわれている。
観光客にとっての耳寄り情報は、この四方に四国八十八ヶ所霊場の土が埋めてあるので、これを廻ると八十八カ所を巡るのと同じ功徳を得るとか。
・・・そういうところ去年行ったなあ。大覚寺の心経宝塔に八十八カ所の砂と仏画があったっけ。そうか、あれよりお手軽とは。
うーん、またしても石段かあ。
石段の先にあるのは多宝塔。
そのまえに、まずは本堂にいかなくちゃね。
さすが「石」山寺だ。名前の由来どおり。しかもこの珪灰石は、国の天然記念物。
普通は熱作用で変成すると大理石になるらしいのだが、なぜか珪灰石になったらしい。
真下の蓮如堂を拝殿とする三十八所権現社本殿は、寺院における鎮守社の構成や礼拝形態を伝える貴重な遺構として、国の重要文化財になった。
岩の中の鳥居は、古来の信仰の形をみるよう。
では、さっきのとは違う石段をのぼって、本堂へGO!