石山寺本堂
本堂は平安時代に一度火災に遭い、20年後に再建されたらしい。『石山寺縁起絵巻』には、藤原道長が僧形で参籠している様子が描かれている。
絵巻の後で改修されたから形は違うけれど、ここがそうだ。「源氏の間」と呼ばれている。
奥に白くぼんやりと浮かび上がるのは・・・紫式部! 「蝋人形の間」、かもしれない。式部も小暮閣下にしてやられましたか!
「紫式部みくじ」なのだろうか? 彼女は占いもしたんだっけ? 下に落ちてるのもあって、括りきれない程の大人気だな。「紫の母」「源氏占い」とか言われてたりして。
本堂の下にあるお堂は蓮如堂。
本堂にいらっしゃるご本尊は、大好きな如意輪観音さま。醍醐寺の宝物館で見た如意輪さまは、腕がたくさんあり、肩の横で小さな法輪を指で支えていらっしゃるところがアンニュイでセクシーだった。それ以来のファン。
願い事は特定の狭い分野じゃなく、オールラウンド叶えてあげまっせ!というところもポイントの高い観音さまだが、秘仏なのでお目にはかかれない。主に33年に一度の御開帳は、2016年の予定。再来年をお楽しみに。でもときたま大きな記念日があると、33年を待たなくても御開帳されているみたい。
この湾曲した材が、不思議なパワーを感じさせる。
「懐中物」!!
「掏摸に注意」とか「ひったくりに注意」とかいうより、床しい言葉だ。さすがは古刹・石山寺。でも若い人に伝わるかが心配。
絵馬ももちろん紫式部だ。古来よりの石山寺大人気キャラクター。
高台から蓮如堂の屋根を見る。
ズーム! 漆喰なども使ってあり(単なる修理か?)凝っている。花や雲などがてんこ盛りで、むしろヨーロピアンな香りすら漂っている。
山の気は本当に落ち着く。お寺が山の中にある意味がわかるわー。フィトンチッドは修行モードに入りやすいと思う。森林浴効果。
奥の柱には、千社札貼りまくり。いえ、貼られまくり。
この木の虫食いぶり、釘隠しの錆びれ具合は、うっとりするほど。
なんだけど。
外国の人が見たら「鍵十字」と見間違えて、一瞬引いてしまいそうな「お寺マーク」が木札として貼られている。
いやいや、もっと強烈なのをみーつけた!
参拝者の名前がずらりと書かれた薄い金板が、ビスで留められていた。
もう一度正面に戻り「源氏の間」を通り過ぎると、非常にシンプルな立て札。
逆にかっこいい! つべこべ言わずとも、自然に光がみなぎっている。
絵馬がたくさん。
実は厄おとしの絵馬もあるのだが、これは赤い「厄」の字が書かれたもので、厄の字の形に抜いてから(あらかじめ抜けるようにカットされてある。抜く場所もあり「厄」のたまり場になっている)いろいろ記入し、ここに掛けることになっているらしい。
が、某ブログによれば、厄の字を抜かないまま、掛けていらっしゃる方もおられたとか。
おっと、厄、くっついたままでっせー! 厄おとしの絵馬を掛ける意味無し!