京(みやこ)へのいざない展
遅ればせながら、10月3日のお出かけ記事。
秋はチカラを入れた美術館・博物館の企画展が目白押しで、すでに見に行きたいものもいくつか決定しているので、さくさくとこなして行かなければならない。「10月中には、あれとこれと・・・」と考えると、手近なところから片付けて行こうと、漫画の源流『鳥獣人物戯画』を見に行くことに急遽決定!
京博の囲い。石垣の上にレンガと鉄柵だなんて、やるな、明治の宮廷建築家・片山東熊(とうくま)氏。年間パスポートで、チケット売り場はスルーできる。
さすが宮廷建築家だけあって、いつ見ても宮殿のような威厳と気品のある佇まいだ。この旧館は企画展を担当しているのだが。
が? んんー!? 誰もいない??
でも鳥獣戯画の看板があるのに?
予告!!!
大チョンボで、漫画の源流は来週からの開催だった。おっとっと!!
しっかりHPの画面見ろよ、自分! 「鳥獣戯画」の案内チラシをトイレにまで、それも2枚も貼ったのに、絵しか見てないって! 数字くらい読んどけよ、はからずもフェイントをかけてしまったぢゃないか・・・。
でも大丈夫、ゼンゼンがっかりじゃない。ヤセガマンじゃなく。
同じ京博の敷地で、まっさらの平成知新館では『京(みやこ)へのいざない』展が開催中だ。これもやはり、見たい展示だったからね。
京博に来たら、道端のお地蔵さんを必ず拝むおばーちゃんみたいに、ロダンの「考える人」とご対面せずにはいられない。
が、ただいま撮影中なので、仕方なく後ろ姿のみ。
京都タワーとのツーショット。
でもまあ、ロダンの「考える人」の後ろ姿がセクシーなことにも気づけたし、いいか。意表を突く「考える人」の魅力発見。
まるで佐川美術館みたいなふんだんに水を利用したアプローチから、入口に向かう。以前の静かで人影もまばらな、ひんやりした常設展の会場とは打って変わった新品の展示館「平成知新館」だ。
1Fの仏像群がいきなり圧巻!! 仏像好きの方は必見!
大阪・天野山金剛寺の本尊、巨大な大日如来坐像と、脇侍の不動明王坐像が、ひときわ巨大で、会場内を仕切っている(イメージです)。
その金色の巨大な大日如来座像さまの光背にも、たくさんの観音様たちがいらっしゃって、そのポージングがなかなか・・・。「は〜い!左にいらっしゃるのが、大日如来さまでございまーす」的なポーズとか、ユニークポーズ探しに、しばし没頭しました(笑)
有名な重要文化財で、顔が割れて中から観音様のお顔が覗く、一度見たら忘れないほどユニークな「宝誌和尚立像」(西往寺)も、じっくりと。
小袖などの着物たちも素晴らしかった。着物の部屋で「梅と箙(えびら/矢を入れるもの)」の模様の小袖に「かわいい!!」と連呼していた若い女子たちが、古代の部屋にあった銅鐸をみても「かわいい!!」と言っていたのが微笑ましかった。彼女達の感性は健全だ! うん、そうだよね、「銅鐸もかわいい」に同感。
平成知新館は3Fまであり、主にこういうものが見られる。まさに国宝、重文、お宝、ざくざくだ。
吹抜けになっていて、3Fや2Fからも一部1Fの仏像が見えて、上からの角度からの鑑賞もできる。上からみえる仏像はちゃんと考えてあって、大きいものがみえるよう設置してあるから、お顔の感じとかもはっきり見える。
込み具合も、丁度いいかんじ。展示を見るに支障はないけど活気はあるという。私は利用しなかったけど、音声ガイドがあってもいいかも。
残念なのは、中途半端な目録と絵葉書。ガッカリしたあまり買わなかったけれど、むしろ『婦人画報10月号』の特大別冊付録がお値打ちかも。ショップにちゃんと置いてました。金儲けのコラボ(笑)
ということで、新館はすごい見応えでした。空いていたのに、ここだけで充分くたくた。じっくりとお宝たちを目に焼き付けてきました(忘れるのも早いが)。