智積院で襖絵三昧。
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京博から山手に上がって行くと、すぐこの門に行き当たるけど、ここからは入れない。石垣の上の白壁に沿って、暫く南へ歩く。
智山派の「総本山」、というからには境内は広いのかも。それでも天龍寺ほどには、歩き回らなくてもよかった。
寺紋の桔梗をあしらった丸瓦と、吉祥の桃の瓦が載った入口。
お出迎えはこの方。ズームにしてみよう。
ちょっとエキゾチックな狛犬さんだ。ということは、手前にも吽(うん)形が?
いました! 牙がジャマなほど長い、まるで渡来してきたかのような、異形の方だ。
神社の鳥居のようなものが。結界か?
横手の道を見れば、不思議な光景が見えた。
閑静な石畳と松と小さな山門のむこうには、長いクレーン。
別の石畳を歩くと、木々の間を風が渡る。今時分の京都にしては、寒さが厳しくなくて助かる。
中空に紅葉のタネが、枝先で舞っていた。
拝観料を払って、おみくじも買い、収蔵庫に入った国宝の長谷川等伯の障壁画を見る。桃山時代の防火のためとはいえ、明るくて見やすいとはいえ、ちょっと味気ない。
長谷川等伯といえば、本法寺の「涅槃図」が巨大で見応えあったな。愛弟子であり愛息子の久蔵をこれから、という時に亡くした悲しみがひしひしと伝わって来たっけ。ここでも等伯は、息子を失った悲しみを楓の絵に託していた。
パンフの写真の部分にはないが、「楓図」の徐々に紅葉していく葉っぱの様子が、さすがにきれいだった。ちなみに息子の久蔵は豪華絢爛な「桜図」を描いている。
それが永遠の眠りに就く一年前の遺作というのも、哀れを誘う。
収蔵庫から出て、次は「名勝庭園」へ。