もちつき、もちまるめ、ぜんざい。
堂内で、さまざまな魅力的な販売ものを見る。「こうて、こうてや」と目配せしあう物品たちが魅力的なのは、手作り感とアイディアとセンスや品のよさなのかもしれない。あざとくない。アットホームですらある。だから見ていて、なかなか楽しかった。楽しくて、うっかり「親鸞上人蕎麦喰い木像」を見そびれてしまった(汗)
ご本尊の「身代わり不動尊」さまは、遠目だったからか、平面的なシルエットしか判らない。でも背後の炎の立ち方が独特でユニークなシルエットだったことも確か。
となりの部屋の忠臣蔵の義士たちを、ひとりひとり小振りな木像にして陳列してあったのも壮観。
たぶん、お檀家さんの全面的協力による「もちつき」が始まる。
臼はなんと石! 意外にも小振り。がんばれ、じいちゃん!(いや、「わしゃ若い!」のかもしれないが)
護摩を焚く祈祷の場は、すっかり結界が張られている。この古い呪術的な様式には、いつもワクワクさせられる。
ロングに引いていきます。
遠目からは、こんな感じ。ほどよい賑わいだけど、小耳に挟んだ声によると、「去年はすいてたのに、今年はえらい人やなあ」とか。
余裕の微笑み、菊川太夫。しっかりとお歯黒もされていました。
お着物が汚れぬよう、帯に布をかけ、膝には手ぬぐいを置きスタンバイ完了。
禿ちゃんも負けじと、余裕のほほえみ。負けん気の強そうなところが、むしろ可愛い。
さあ、餅丸めスタート! これは、あとでゼンザイにされて振る舞われます。
誰が丸めたお餅なのかは、神のみぞ知る。たぶんほぼみんなが、「私のは太夫がまるめてくれたのかも」と期待しつつ、ゼンザイを食べるものと思われる。
こういうのって、いいな。期待通りになることを夢想しつつ、みんなが幸せな気分になるのだろう。