鬼法楽
なんだか、あやしい空模様になってきた。
待ちに待った「鬼法楽」がまもなく始まろうとしているのに。
「鬼法楽」とは、中国から伝来したと伝えられ、「鬼踊り」とも呼ばれている。数多い節分行事の中でも、独特のおもしろさを持ち、人気がある題目(題目?)。松明と宝剣を持った赤鬼、大斧を持った青鬼、大槌を持った黒鬼が現れ、鬼踊りが始まる。最後に豆をぶつけられて、鬼たちは退散、という筋書きだ。
その後、見物人に小袋に入った「福豆」が投げられて、先を争ってキャッチ、もしくは拾うことになる。なにしろリングサイド、もとい、結界綱のすぐ後ろという最前列なので、余裕、余裕。
山伏さんたちの法螺貝が聞こえて来た。
初めて節分会を京都で見たのは平安神宮だったが、鬼を追い払う追儺師(ついなし)が登場し、境内の四方に向けて降魔矢(こうまや)を射る「法矢」という行事があった。今回も弓を持つ人と矢を持つ助手のような人が、ご一行に加わった。
ご住職の後ろから、天狗を筆頭に鬼たちの登場。ゆるキャラのように人気もので、シャッターを切るひとたち続出。
ええなあ、この後ろ姿。お腹まわりのシワシワが、なんともいえず愛おしい。
ハッピを着た介添え役がいるところが、ますますゆるキャラっぽい。
秘法を展開するグッズたち。わくわく。
本堂へのお参りを済ませたら、次は祭壇に向かう。
弓を持つのが追儺師(ついなし)。りりしくてカッコいいのよ〜!
お面などで視野の狭い皆さんは、ハッピのひとの誘導で、ゆっくりと移動です。
祭壇に供えられ、浄化され力を授かる弓矢。
さあ、結界に天狗がやってきました。
松明を持った赤鬼が、いかにも鬼らしく、のっしのっしと登場。
ゆっくりと、サービス満点に通り過ぎる赤鬼。
続く、緑鬼、そして、
黒鬼。黒い身体に大槌をもっているので、ツノがなければ大黒さまに間違われそう?
本堂の前で待機する太夫と禿ちゃんの横には、「YOGA」のご案内が!! フル活用されるお寺。でもそれも仏縁を作るきっかけになれば。
さて、太夫さんに升が渡れば、豆まきのスタンバイ完了だ。
「鬼は〜そと〜。福は〜うち!」と、大量の豆が撒かれ、鬼たちはひるむ怯む。鬼たちの演技力が問われる場面だ。
「きさまら、来年、覚えてろよ!」とは言わず、退散する鬼たち。
来年のこと言ったら、鬼は笑わなくちゃいけないもんね。