降魔矢(こうまや)を射る
山伏さんたちや裃をつけた方々が、小袋の福豆を撒いてくださった。
私は、後ろの人たちに配るくらい、充分に入手できた。横手の人たちは、運悪く撒かれなかったみたいで、「私たちもらってないので、ちょうだ〜〜い!」と最後の豆をリクエストされていた。
次は「餅撒き」だけど、鏡餅くらいの結構な大きさのを、住職手づから投げました! この住職の「どや顔」(笑)
これは一個なので、一人だけがゲットできる。しかし運が悪いと落下するとき怪我をするかも、といいうくらい重量級のお餅だ。カラダを張ってのキャッチかもしれない。
ぽつぽつと雨が降り始める(汗) 鬼を追い払う追儺師(ついなし)が登場。境内の四方に向けて降魔矢(こうまや)を射る「法矢」の始まりだ。地味な行事なんだけど、私は好きなんですよね。
まずはご祈祷から。
私の目前には、密教の法具のひとつ、金剛杵(こんごうしょ)のうち三鈷杵(さんこしょ)が! 素敵。
みうらじゅんさんが子どもの頃、東寺の弘法市で密教法具を発見して、どうしても欲しくておねだりし、クリスマスプレゼントとしてもらったのも金剛杵(こんごうしょ)の独鈷だったと記憶している。密教法具をクリスマスプレゼントに、というのも、いかにも彼らしいナイスさだ。
雨脚が強まり、山伏さんが住職にカサを差し掛けてあげる。大事な法具の法螺貝はビニール袋で保護してある。
そこへ、檀家総代のような長老さんが大きな赤い傘をさしてやってきた。
「これで二人共、雨を除けられますよ」とおっしゃったのかどうか。
弓に矢を番えて! 矢の色も方角によって合わせてあるのだろう。
きゃー、りりしい!
弓の人と矢の束を持つ人とが二人でバディを組むというのも、なんか萌えるものが。
飛んで行く矢はキャッチしたらいただけるらしい。最後の一本は、観客を飛び越して、向こうの方へ飛んで行ったが。
すべての矢を射て、法矢はこれにて終了。