大炊殿(おおいどの)は神様の台所。
むしろ本殿より興味深かったのは、神様の台所である「大炊殿(おおいどの)」かもしれない。お供えされる神様の食べ物、「神饌」に興味があるからかもしれない。
お台所なので、入口にはおくどさんがあり、流し台、調理用具があり、壁には一つかみの稲穂が展示されてあった。それがなんと近江八幡から運ばれたものだとか! 地元じゃないか!! 「多分、賀茂系の神社からのものでは」というスタッフの方がいわれたので、「賀茂神社」からのものでは、と思われる。
「賀茂神社」の例祭「賀茂祭」では、7頭の馬により、2頭ずつ 7回の競走を行い、上賀茂神社の競馬会に参加する馬を決する神事「足伏走馬(あしふせそうめ)」が行われてもいる。と、地元の神社や祭にも詳しくなったところで、さらに奥へ。
こちらでは、できあがった「神饌」が見られる。配膳や食器、盛りつけ方も興味深く、かなりじっくりと見られた。複数の食材の括り方、まとめ方、形、積み上げ方など、意味ありげで(説明書きを読んだら、数や形にもしっかり意味はあった)バックストーリーを想像すると、わくわくする。
ただし、あくまでも他人事だから面白いのだ。そんな面倒くさいシキタリを護らねばならない神社関係の人でなくてよかった、とムネをなで下ろしたりもする(笑)
たぶん写真を撮ってもいい場所だったんだけど、なんだか畏れ多くて気分的にムリだった。今後、食いっぱぐれしないよう、神様のゴキゲンをとっておこう。