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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

仏教の源流をカタチにした寺院だった。

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。

 このような外観なので、中もやはり期待してしまいますよね。一応、伝統的な真宗寺院らしいんだけど。

 では中に入ってみましょう♫

 このステンドグラスは、内側から見たらキレイです。

 本堂なので、中の写真はご遠慮した(もしかしたら撮影禁止だったかも)。けれど、天井は端がカーブした見事な格天井だし、寺院らしい大きな照明がいくつも下がっていたし、パイプオルガンまであった。白い柱も太くて装飾付きで立派。いやいや、本堂内部も充分感動しましたって。

築地本願寺ウィキペディアに内部の画像があります→https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AF%89%E5%9C%B0%E6%9C%AC%E9%A1%98%E5%AF%BA

 驚くのは靴のまま入れて、教会のように椅子が設置されていて、畳敷きでないこと。私が行ったお寺の本堂で、畳敷きでない場所は初めて。もっとも私のような椅子が必須な人には大助かり。

 でも正面には金色に輝くお仏壇や、宗祖親鸞上人のお像があり、お内陣はまさしく浄土真宗

 で気になったのは、後ろの端っこに、写真やノートが積み上がったミニ祭壇のようなものがあったので確認しにいったところ、あのX JAPANのhideさんのだった! 私が仄聞にして知らなかっただけで、葬儀も法要もここで行われたらしい。

 後ろにはにこやかな2、3人のスタッフもしくはボランティアのおばさまがいらして、記念品やスタンプ(違?)を勧めてくださり、熱烈歓迎してくださった。

 本堂もすばらしかったけど、扉の内側の横に下り階段があり、そこがもう「金に糸目はつけん!」状態の豪華さ!! 大理石、見たこと無いようなストレッチタイル、動物の彫刻などがあり、目も眩む贅沢さ。

 階段の起点、踊り場、終点の手すりには、いろんな動物の彫刻がある。この動物たちは、仏教説話の「三畜評樹」を表現したもので、階段の上から下へ説法の中での順番通り配置されているということらしい。「三畜」とは鳥と猿と象のこと。彼らが「誰が一番年長者か」という議論をする仏教説話だ。「三畜評樹」とは、「物事は全体を見渡すことが重要」ということを教えていることから「(視野が広い)年長者を敬う」との仏教の教えからきている。

 起点は鳥。このなかでは一番小さく弱いけれど、一番高いところから全体を見渡すことができる。つまり、物事は広く全体を見て、正確な視点を持つことが一番大切なのだという教えにつながっている。

 孔雀っぽくみえるけど、ハトらしいです。ちなみにハトはブッダの前世と伝えられている。

 牛はインドでは神聖な生き物とされているので上位にいるらしい。

 踊り場の一段高い場所には獅子。獅子は仏教ではブッダの象徴でもあるためか。

 

 どちらかといえば、ちょっとギリシャっぽい馬の像。王子ブッダが出家する(妻子を残した家出でもある)ときに乗った白馬「カンダカ」??

 「三畜」のうちのひとり、サル。水墨画でお馴染みのかわいいテナガザル? ちなみにサルは釈迦十大弟子のひとり、サーリプッタの前世らしいです。サーリプッタは知恵第一の人といわれ、釈迦の右腕といわれ、ゆくゆくは後継者になるかとも言われていたのに、残念ながら早くに亡くなってしまわれたとか。

 サルのモチーフとしても、サーリプッタはいつもお釈迦さまのおそばに。

 終点には象さん。象も釈迦十大弟子のひとりモッガラーナの前世といわれている。サーリプッタの出家前からの無二の親友であり、ブッダに先だってふたりは相次いで死去したと伝えられている。

 後ろ姿のおしりもかわいい。

 パッと見シンプルなんだけど、じっくり見たら繊細なデザインの照明。

 スクラッチタイルで、これもまた一枚一枚が大変手が込んでいました。

 隅々まで美しいフォルムを追求している大理石のデザイン。

 踊り場で見上げてみました。

 大きな磨りガラスの窓。

 吊り灯籠のような照明。天井の漆喰模様も繊細だ。

 という、細かいところまで見どころ満載の築地本願寺。じっくりと拝見いたしました。

 築地本願寺は仏教の起源であるインド様式の外観をもち、仏典からのモチーフも織り込んだ奥の深い寺院だった。帰りは中央の門扉から出て、さようなら。