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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

聖護院に舞い戻る。

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 「五大力さん」の赤いのぼりがある、「積善院準提堂」(しゃくぜんいんじゅんていどう)に入る。積善院凖提堂は、聖護院門跡の東側にある塔頭。聖護院の境内にあるので、こちらからが近道だ。2月23日には「五大力さん」こと五大力尊法要があり、法螺貝が鳴り響くそうだ。本堂では読経があり一般にも開放され、お札やお守りが販売されるそうだ。

 山伏さんの井戸端女子会? 女子の山伏さんって、初めて見ました! すごーい!

 採燈大護摩供の前に、本尊不動明王(重文)を拝見することに。この仏像は智証大師作と伝えられ、この日に限り一般公開されるのだ。先程豆撒きが行われた宸殿の隣にある不動堂へ上がらせていただく。お坊さんが隅にいらして、にこやかに、気さくに「ようお参りくださいました」と丁寧に声をかけてくださる。

 彼のお仕事は、そこでお参りの方が蝋燭をあげる(購入する)たびに「ろうそくいっぽ〜ん!(数に応じて変ります) 南無観世音菩薩・・・!」と朗々たる大声で呼ばわれ、厄除開運祈願をされている。信心深い善男善女が次々に蝋燭をあげてらした。

 そのお坊さんが、「私たちも滅多に拝めない仏様です。せっかくですので、どうぞお近くでご覧になってください」とすすめてくださった。ということは、お内陣に入ってもいいってこと? 護摩壇の奥に進む。

 お内陣中央には本尊の不動明王像(重文)、右手には智証大師円珍上人坐像(重文)、左手には役行者像がお祀りされている。れんくみさんとふたりで、「はああ〜」と感嘆しつつたっぷり拝見し、かしこまってお参りさせていただく。

 戻って来るとお坊さんが「この上の天井が煤で真っ黒なんです」と護摩壇の説明もしてくださり、「昨日、2日は本堂で聖護院独特の柱源護摩が焚かれましたので、来年は2日もぜひお越し下さい」と鮮やかにおっしゃった。こんなに爽やかで気持ちのいいお坊さんって、そうそういらっしゃらない。ますます聖護院が好きになる。

 すでに採燈大護摩供を見ようという人たちで、結界のまわりは取り巻かれていた。一番手薄な鬼門あたりに場所をとる。結界の中の山伏席の上には魔除けの杉の葉が置かれているが、強風で飛んで行くのを拾っては戻す係の方もいらっしゃった。

 生の杉葉に覆われた護摩壇木と、煙の向きや火の勢いを調整する、杉の葉がひたされた桶水も用意されている。水が絶えない様に機械を設置するという近代化も(消防署の要請かも)。

 参拝者が奉納した護摩木も準備万端。

 こちらはもちろん座主席です。屈強な大男が差し掛ける、大きな赤い傘の下におすわりになられるのだ。屈強な大男ながら、ずっと傘を差し掛けるのは、なかなか辛そうだった。

 風が強い。結界に結ばれた魔除けの紙がはためいていた。

 この日は市内あちこちで護摩が焚かれるので、消防関係の方々はさぞかし緊張されたろう。