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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

さらに宝物殿周辺

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 モチの木を鑑賞したあとは、青空に映える三重塔を見上げる。

 江戸時代に焼失したが、平成12年に350年のときを経て、復元された。

 ということで、けっこう新しめの塔だ。でも工法は古来からの工法で、壁画も岩絵の具を膠(にかわ)でといたものを使用。四本柱には、32体の天部の神々を、また四方の壁には真言宗の八人の高祖を描いているらしい。

 

 壁画は剥落・劣化しやすいので、普段は内部非公開だ。ということを、今頃知る。

 平成の三重塔もさることながら、私の興味はやっぱり石灯籠。

 いや、このポップな石灯籠に興味を持ったのは、私だけではない。エッセイストの宮田珠己さんだって、注目したのだ。(「日本全国もっと津々うりゃうりゃ」より「第18回琵琶湖 竹生島波低し」)ハート形の凹みと「やかん」の存在に! やかんの意匠がある石灯籠、初めて見た!

 気になって調べてみたら、これ、「善導寺型灯籠」と呼ばれるもので、京都の善導寺にその原形があるそうだ。火袋の面に茶碗、炭斗(さいろ)、火鉢、火著、茶釜、柄杓(ひしゃく)、五徳が彫刻されてきて、茶人の間にこれを模して愛玩する者が多いといわれている。

 宮田さんの眼力は、それだけでは済まない。灯籠のてっぺんに「ハクション大魔王のツボ」が乗っかっている事まで見逃さなかった。さすがは宮田さん。白洲正子さんに勝るとも劣らない目利きだ。平伏。 

 ハート形は「猪目(いのめ)」という火除けの意匠らしい。

 おお! こんなところにもハート、もとい猪目が!

 赤と緑の対比がうつくしい。