雨宝童子
以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。
宝物殿ではいきなり、巨大な球をしょった木像の亀がお出迎えしてくれる。宮田さんもこのファーストインパクトに思わずテンションがあがったようで、係の方に「この背中の球は地球ですか?」と高度な質問をされたほどだ。係の方の答えは「球です」だった。
宝物殿の写真が竹生島・宝厳寺のHPにあったので、こちらでご覧ください。国宝や重文クラスのお宝もひしめいており、「湖国における文化財の一大宝庫」というふれこみも、決して大袈裟ではない。もっとも湖国の文化財のレベルは高いので、一大宝庫な場所は他にも多数ありそうだ。
やはり私的には頭に鳥居と宇賀神を乗せた弁財天坐像が、一番のお気に入り。(たぶん宮田さんも同意見かと)
余談がだ、いとうせいこう氏は「見仏記」の取材で見た宇賀神に一目惚れし、骨董屋でたまたま見つけた厨子入りの宇賀神を即買いしたことがあり、現在もご自宅にあるらしい。みうらじゅんさんとの会話の中で、「あれ以来、どうもいいことがなくて・・・」とおっしゃっていた。
「夜中になにもしていないのに、厨子の扉がぎいっ・・・ってあいたりするんだよね」「こわいじゃん!!」「やっぱり神様だから、パワーがあるんだよね。よきにつけ、悪しきにつけ」
悪しきにつけ! あかんやん!!
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ところで宝物殿の近くには、雨宝童子の小さな祠もあった。
雨宝童子は両部神道で、天照大神が日向(ひゆうが)に下生(げしよう)したときの姿といい、また、天照大神の本地仏とされる大日如来が姿をかえたものともいう。右手に金剛宝棒、左手に宝珠をとり、頭上に五輪塔を頂く童子形。(大辞林より)
前々から気になっていたお方ではあるけれど、面前まで来たのはたぶん初めて。まさに神仏習合!
狛犬さんも朝鮮半島由来っぽくて、とてもかわいい。
ではこれで行程はすべて終了。下山開始。
その前に、もういちど琵琶湖を眺めましょう。
弁財天堂まで降りる階段の石垣に宿るグリーンさえも、涼しげでやさしく、愛おしい。