相国寺 その3
庫裏(くり)「香積院」。禅院の庫裏(くり)に多い切妻妻入で、大きい破風や壁面が特に印象的。方丈と接続している。
文化四年(1807)の建立(伝)。
正面向かって左側にある大玄関は、明治十六年(1883)に二世国師の五百年遠忌に際して設けられたもので、それまでは韋駄天(いだてん)を祀る室であったと考えられている。バランスの良い立面を持つ相国寺の庫裏は、五山の大型庫裏の遺構として、歴史にも貴重。平成十九年(2007)に京都府指定有形文化財になった。
やたらかっこいい!!
方丈勅使門。方丈は襖絵や庭園など見どころ満載なんだけど、特別公開時のみ拝観可なので、今回は残念ながらスルー(汗)
透かし彫りがおしゃれなので、通りすがりに早足で進みつつシャッターを切る。
浴室。相国寺の浴室は宣明(せんみょう)と呼ばれる。1400年頃の創建。現在のものは、慶長初年(1596)に再建されたもので、平成十四年(2002)六月に復元修復された。
宣明とは、宋の禅宗建築を描いた巻物「大唐五山諸堂図」の中で風呂を描いた「天童山宣明様」という図にあり、浴室の別名である*。
禅宗では、日常の立ち居振る舞いすべてが修行の場であり、浴室は、修行の上で「心」と「体」の垢を落とすという意味で、重要な役割を果たしている。
ところで、「宣明」を称せられるのは、皇室、及び将軍家に限られ、足利義満が創建した相国寺の浴室なので「宣明」と称せられることになった。京都府指定有形文化財。
*首楞厳経のなかに、十六人の菩薩が風呂の供養を受けた際、跋陀婆羅菩薩を始め菩薩達が忽然として自己と水が一如であることを悟ったことが記されています。そのときの跋陀婆羅菩薩の言葉に「妙觸宣明、成仏子住」とあり、宣明とは明らかであり、はっきりとしている言う意味です。この故事にならい禅宗寺院の浴室は宣明と呼ばれ、跋陀婆羅菩薩をお祀りしています。
相国寺境内を出て、塀伝いに歩く。灼熱の太陽が、くっきりと影を落とす。それにしても、まっさらの土塀が美しく、黄色のように見える。
まっさらの土壁のあとには、
すこし歴史を重ねた白壁が続く。
それにしても暑い! 上着が汗だくで、絞れそう。
最後尾のスタッフさんも、こころなしかバテ気味??
般若林は、当初、僧侶達の修行の場を指したが、後には境内の森を指すようになった。
現在はなんらかのイベントなどが、たまに行われているので、そんな機会をみつけられれば入れますよ、とのこと。
小首をかしげた松の大木が、とおせんぼ。
いかにも真夏の曲がり角だ。