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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

美観地区をぶらぶら その1

以前の記事「紙魚子の小部屋」は下のリンク集から読めます。

 本町通りから美観地区へ。

 このスタイリッシュな建物は、「倉敷公民館」! 

 とても「公民館」とは思えないお洒落な佇まいだ。

 なんだかジブリのアニメに出て来そうな、もしくは「いいちこ」のCMに出て来そうな風景。あのトンネルを車で通り抜けたら、「千と千尋の物語」の世界に迷い込んでてしまいそう。トンネルは「鶴形山隧道」。大きなハニワが二つ並ぶお店は、たぶん備前焼の竹宝堂さん。

 この重厚な洋館は、旧倉敷銀行。中程のアーチ型の窓には、虹色のステンドグラスが嵌め込まれている。贅沢なつくりだ。むろん作ったのは大原孫次郎とその父だ。今では中国銀行の支店となっているが、倉敷ではここを「本店」と呼ぶ人も、まだいるとか。

 この建物の際を通ると、有隣荘や大原美術館へとつづく。

 小径の入口も素敵。街灯も松も、すんなり絵になる。

 小径から見る隧道もまた、なんとも趣がある。

 横手には、誘い込むような蔵の路地。まるで別世界。アンノン族の昔から、倉敷が多くの観光客のハートを鷲掴みにするのも、大いに納得。アンノン族から30年以上経っているので、「それなに?」という方も多いかも。

 「ディスカバー・ジャパン」という旅行のキャンペーンを国鉄(現在のJR)が打ち出し、山口百恵の「いい日旅立ち」がキャンペーンソングとなった。その頃創刊された、若い女性をターゲットにした雑誌「アンアン」と「ノンノ」が、シックなまちをセレクトした旅の特集を組んでいた。それを読んだ若い女性が、シックな観光地にグループ旅行をするのを、世間は「アンノン族」と呼んでいたのだ。遠い、70年代の話である。

 はい、ここからは蔵と川と柳の三点セット、お馴染みの「倉敷らしい」風景になります。この景色を見て初めて、「倉敷に来ました!」と思えるので、春の私の旅はまだ、「倉敷に来た、みたい」どまりだったのかもしれない。

 柳ごし、川越しの有隣荘。

 立派な石橋も入れ込んでみました。

 有隣荘の門。やはり孫三郎さんは、独特の美意識だわー。

 うっとりと川に沿って歩いていると、

 明治時代のポストに遭遇! しかも現役!!

 「デイリーポータルZ」の調査によれば、この「書状集箱」、なんと倉敷まで行かずとも、滋賀県の愛知川にも(少なくとも2009年までは)あるらしいです。もしお近くの方がいらしたら、確認してみてください。