摩尼殿(まにでん)
石の道標。諸堂(三つの堂)と奥の院の開山堂は左の道へ。
丸屋根の石灯籠は、不思議な造形。
こちらは一般的な石灯籠。
屋根の苔がきれいだ。蟲文庫で田中さんと苔の話をして以来、とても気になる。でもこれ以上、苔に深入りしない方がいいのでは、とわずかな私の理性がささやきかける。
振り返れば、さきほどの石橋。隣にある自販機横の建物は、「はづき茶屋」という茶店。のちほどここでゴハンにしよう。
憧れの舞台がある摩尼殿を見上げ、入る前からうっとり。寺院の舞台って、ほんとに気持ちのいい場所だ。いや、お寺に限らず、山中の舞台はいい。たとえば「大山崎山荘美術館」の広いテラスとかも。
それに造形だって、なんともいえないほどきれいだ。
実は大正時代に焼失してしまったのを、昭和を代表する建築家、武田五一が前身を踏襲した形で資料を参考に設計し、棟梁の伊藤平左衛門が請け負ったものだ。再建されて本当によかった。
摩尼殿の近くにはこのような石像物がいくつもあり、それぞれに小石が積み上げられていた。私もそれに倣ってみる(ミーハーだ)
石段をあがる。
見事な彫り物だ。
なるほど如意輪観音さまがご本尊なので、如意輪堂とも言うわけね。
りっぱな龍のついた手水所?
屋根と戸の間が、息をのむほど重厚に重ねられている。寺院建築のボレロ。
あがらせていただきます(拝)
写真では伝わらないかもしれないけど、下から見上げても迫力だ。
中央をはずして右手はこんな感じ。さあでは、上にまいります。
緑がキラキラと輝いて、うっとりとため息。
わあい、はづき茶屋が、あんなにちいさく見えます〜♪ すっかりハイテンション。
摩尼殿の舞台です。そんなに広くはないけど、眺めは絶景!!
寺院の正面上がり口の屋根って、こんなだっけ? 凄く変則な屋根の造りなので、設計も工事自体も非常に難しかったのでは。と、いまさらながら気づいた。
本堂の内陣は、格子ごしなので、よく見えず。ご本尊は秘仏なので「お前立ち」(ご本尊のレプリカ)の如意輪さまがいらっしゃったけど、遠くて良く見えず。いろんな物販もあったけど、最近めっきり物欲が衰えてしまい(ほんまか!?)お買い物はなし。
では山と摩尼殿の間の細い道をたどって、三つの堂をめざそう。