拝啓、池田澄子さま。
友達には楽しく何枚も書けるのに、特別に好きな人に初めて出す手紙はとても緊張する。しかも筆が進まず、何度も書き損じを重ねる。まして目上の方には、マナー違反がないかどうか、「手紙の書き方」を参照しつつ、それも何パターンかある場合には「この場合、どうなのか?」と悩みつつ。
今年中、ずーーーっと書きたかった手紙があったが、そんな訳でなかなか投函には至らなかった。しかし、いや今年中には決着をつけたいと、この二日ほど実は悪戦苦闘して、やっとさっき投函したところ。今週の頭に、和風シックでありながら愉快なクリスマスカードもみつけたので、同封した。偉い方なのに、いいのか?とも思ったが、あの方のお茶目なところが大好きで、ファンレターを書こうと決心をしたのだから、いいだろう。
およそ40年ぶりのファンレターを勢いで書き、後で読み直したらゼッタイ恥ずかしくてしょうがないのでコピーもとらず、エイヤッと投函する。初めてのファンレターは中学生の頃に書いた北杜夫さんへのもの。律儀な方で、サイン入りのお返事もいただいた♪宝物である。
土曜日なので、郵便局はお休み。ポストの集配時間も今日の分は終わっているので、市内の中央郵便局まで車で走る。中央郵便局もやはりクローズだったが、その前のポストは1時間後に回収されるので、ひと安心。
中央郵便局の利用率は高く、入れ替わり駐車場に車が入って来て、みなさんクローズドした扉を見て、気落ちし、あるいはあきらめきれず、開いている扉を探したりされていた。郵便局のカーテンは閉まっているけど、灯りはついているので「もしかしたら」という気持ちも痛いほどわかる。
帰りには肩の荷を降ろしたような、読んでいただくのがうれしいようなこわいような想像をしつつ、ドキドキわくわく楽しい気持ちでケーキ屋さんに寄り道する。クリスマス返上で勉学に励むKちゃんと、超多忙を極めた連続出勤を終え帰宅したTくんのために、一足早いお疲れさまクリスマスケーキだ。
ということで、今年の課題だった俳人、池田澄子さまへのファンレターは完結した。どうぞ長生きして、素敵な俳句やエッセイをこれからも世に届けてくださいませ。