境内で予定変更。
仁王門をくぐってしばらく後に、三重塔がみえる。
枝垂桜を近景に。
紅葉の若葉越しに。
わりあい簡素な相輪(そうりん)。
本日の主役たちの楽屋であり待機場所か? 白い鼻緒の草履が大量に並んでいる様子は圧巻。
はい、宝積寺に到着しました! 今回は楽勝でした。(前回の記事はこちら)
ここは天下分け目の天王山。もちろん宝積寺の山号は天王山だ。
朱色の扁額に、銀の文字がカッコイイ。
この枝垂桜は、
京都の桜守、佐野氏の苗床を移植したものだとか。
青紅葉をバックに、薄紅の枝垂桜が映える。
・・・おっと、今日は花見に来た訳じゃなかった。
宝積寺は通称「宝寺」とも呼ばれている。聖武天皇が夢で竜神から授けられたという「打出」と「小槌」(打出と小槌は別のもの)を祀ることから、そう呼ばれているそうだ。
真言宗智山派の寺で、本尊は十一面観音。724年、聖武天皇の勅命を受けた行基による開基と伝える。
ここも行基さまと縁の深いお寺なんだ。そのうえ、藤原定家や夏目漱石が訪れた事があるという、歴史の厚みもある。豊臣秀吉などは、ここに本陣をおき、山城を作ったくらいだ。
ご多分にもれず1232年に火災により焼失していて、現存する建物や仏像はそれ以降のもの。1606年に改築されたそうだ。その後も幕末の兵火や廃仏毀釈の嵐で、すっかり寂れてしまったらしいが、徐々に復興していったらしい。
この赤茶色の瓦がのる建物は、大黒天を祀った「小槌宮」。
本堂の前には出世石がある。豊臣秀吉が腰掛けた、というもので、その石の説明をされていた方が、老婦人のグループに「鬼だけじゃなくて、七福神もいますから。せっかくみえたのなら、ぜひ法要にご参加してください。無料でみられますよ」という言葉を小耳にはさんでしまった。
私はもともと、本堂に結集する一同の入場行進をみてから、ダッシュで帰宅しようと思っていたのだけど、この言葉にグラッときてしまった。たしかに、めったにないようなタイミングで、せっかく日も合って来れたのだから、本堂に入ってみようか?
そこで件の方に終了時間を訊くと、3時半くらい、という。山崎の駅までダッシュすれば、おばあちゃんのデイからの帰宅時間にギリギリ間に合う。
ヨシ! いざ、本堂へ!