ずちなし旅(笑)
昨日は深夜に帰宅。もう笑っちゃうくらい、落とし穴だらけの広島日帰り旅。それでも私とKちゃんのコンビは最強だと、再認識した旅でもあった。
7時半前に家を出て、新大阪までいつもの新快速。京都からは余裕の着席。
家で朝ご飯を食べる時間がなかった私は、新大阪でモーニングを食す。乗り換え時間は有り余るほど取っているので、ゆっくりゆったり。
今回の旅の合い言葉は「ずちなし」。古語で「どうしようもない」という意味の形容詞。行きの新幹線の中で、Kちゃんが古典の形容詞を暗記していたときに「『ずちなし』おぼえられへんわ〜!」と苦戦していた言葉だった。
日常的に使ったら(たぶん)覚えるし、今日そういうシチュエーションになったら使お〜!と示し合わせた。他にも「あいなし=つまらない」、「いぶせし=うっとうしい」を今日の征服単語とする。マイナーな状態は、古い言葉を使うことで気分転換を図れるからだ。
そもそも新幹線の新大阪での改札からコケている。
Kちゃんは家のもより駅から京都までは定期券があるので、どういう風にしたらいいですか?と、私はどういう風に複数の切符を通したらいいのかを、構内案内係の駅員さんに聞いた。Kちゃんは、改札の人に聞いて通ってください、私はどんな順番でもいいので、この切符を重ねて通してください、という答えだった。
Kちゃんが、この人仕事できそう!と見た改札の駅員さんに尋ねたところ、彼はちょっとうろたえて、別の(Kちゃんがいけそうじゃないと見た)駅員さんに対処を聞いてもたついていた。私は言われたとおりに切符を入れて、しっかりピンポンと「通(とお)せんぼ」された。やってきた駅員さんにおととい「みどりの窓口」で正規購入した切符を渡し、ハンコを押してもらい無事通過。
新大阪駅で、このていたらくだ。
しかも楽しみにしていた車内販売がないことを、車内アナウンスで知る。予定していた山陽新幹線駅弁大会はツユと消えた。JR西日本に裏切られたのだ。乗車時間の長い「こだま」でこそ、車内販売は必要ではないのか!? 長期停車する駅でキオスクを探すも、飲み物の自販機しかない。しかもキオスクのある駅では、停車も一瞬だ。う〜ん、この失点はイタイ。到着する駅周りはなにもないらしいので、ともかく大学内でダッシュ飲食と計画変更を余儀なくされる。
それでも新幹線に乗る、というめったにない状態が嬉しすぎて、ふたりともテンションはあがっていた。西明石あたりで、海が見えたとよろこび、福山では「ここで降りて『萬生堂』の本屋さんに行きたい!」とつぶやく。とはいえトンネルが多くて、私は半分ほど爆睡し、Kちゃんは世界史や古典の暗記をしていた。
その後、いくつもの「ずちない」事態に陥るとも知らずに(笑)