現代の法然は?
御招待券があったので、「法然上人八百回忌 特別展覧会『法然 生涯と美術』」に、なんとなく行ってみた。
キャッチフレーズは「鎌倉仏教のトップランナー、法然」。「『法然上人八百回忌』を機に開催する、法然に関する史上初の大回顧展! 数少ない法然ゆかりの品がほぼ一堂に!」・・・など。
実はさほど興味があったわけではない。でも意外な発見があった。天皇から庶民、果ては遊女まで、ありとあらゆる人々を籠絡・・・いやいや感化せしめ、戒をさずけたたいへんなカリスマ僧侶であり、人当たりのソフトな博愛主義者である。
それほどのカリスマだったからこそ、やたら理屈っぽくて救い難かったあの親鸞(法然上人の元・弟子。浄土真宗の開祖)ですら、「法然上人を信じているから(もしその教えが間違っていても)地獄に堕ちたってかまわない」といわしめるほど心酔させたのだろう。とにかく法然というひとの、万人を心酔させる、ほとんど魔力に近いような人徳に驚く。もちろん「伝説」が入っているのを差し引いてもね。
法然像や絵姿も残っているが、これがたいへんにいい。からだが、ひとまわりおおきくて、まるくて、ほのぼのしていて、「まぁまぁ、そんなカリカリせんでも・・・それよりお茶とお菓子でくつろぎまひょ」みたいな感じがする。私の中では、いつもニコニコして縁側でひなたぼっこ状態のひとだ、法然って。
そしてこのルックスは、なにかに似ている・・・と考えて、思い至った。
そうだ、法然って、「リラックマ」に似ている! 「リラックマ」は厚生労働省のゆとり創造月間のポスターにもなった、サンエックスで大人気のゆるいキャラクターだ。名言もたくさん残している。
そんな風に、リラックマと法然上人が私の心の中で重なったので、今度は彼らを別々に即興でイメージしてみた。
☆だらら〜ん。のほほ〜ん(リラックマ)
☆ただひたすらに念仏ですよ〜。念仏だけで往生できますから〜(法然上人)
ほらほら、なんだか呼応するものが(あるような気がする)。
いや〜、なんだか急に法然というひとに興味津々になってしまった。って、全然法然がどんな人か知ったわけじゃないのだけど。でも、これだけ人望があるんだから、ものすごくチャーミングな人だったに違いないです! リラックマが絶大な人気を誇っているみたいにね。
「法然展」は、なかなかおもしろかったので、しゃべり足りない部分は、また明日にでも。