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紙魚子の小部屋 パート2 plus はてな版 (2009年9月〜)

平凡な主婦の日常と非日常なおでかけ記録、テレビやラジオや読書の感想文、家族のスクープなどを書いています。

紙魚子(しみこ)のおでかけのあれこれ、ユニークな家族、節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物などを書いています。

読書

神の恩寵を知る。

1月のヤング読書会の課題本は、児童書で150ページ余だったので、二日前から集中して読んでみた。課題本は、国松 俊英/著「ここが世界の中心です―日本を愛した伝道者メレル・ヴォーリズ」(PHP研究所/刊)だ。「ヴォーリズ建築」で有名な建築家にして実…

『セロニアス・モンクのいた風景』

先日地元の本屋さんへ行ったとき、平積みで、しかも1冊しか無かった単行本を即買いした。 2千円以上だったから、普段なら保留して、まず図書館で借りて中身を確認の後、注文買いというのが私の一般的な流れであるのに。めったにないことだが、タイトルだけ…

だらりの日曜日

お天気はいまいちながら、連休の中日だというのに、今日も家にこもっていた。ぱっとしない私の体調と、同じくぱっとしない感じのおばあちゃんの見守りで、「あえて」だらっと過ごす。 それでも午前中は「日曜美術館」で「正倉院展」をかいま見たあと、美味し…

『線量計と機関銃』

せっかくの土曜日で、あちこちでイベントも目白押しだし、行こうかどうか迷ったりもしたけど、結局じっと家にこもって過ごす。 昨日から大きなニュースがいくつか流れ、不吉な気配が胸にわき上がる。「このまま地道にやってても、遅かれ早かれ破綻するだもん…

村上龍を初体験

8月は遠方におでかけしたので、読書がはかどった。おかげで余裕で読書会の課題本を読み上げられた。(そのための青春18キップ) なんと初の村上龍さん。最近NHKでドラマにもなった「55歳からのハローライフ」。彼が「限りなく透明に近いブルー」でデビ…

『俳句歳時記』を立ち読み。

備え付けのPは家族で使っているので、順番待ちのことがままある。そんなときには、階段横にある作り付けの書棚から本を抜き取り立ち読み。いやいや階段途中だから、階段に座って読む。「5分待って」と言われたからと言って、5分で終了するとも限らない。 …

堀江ファン急増と祈る手プロジェクト始動?

さて、読書会テキスト、堀江敏幸の『雪沼とその周辺』を何度も寝落ちながら、50ページを起床時間までに読み、残りはおばあちゃんや娘を送り出し、朝家事を終えてからの30分でなんとか読了できた。 できたが、読書会開始時間まで、あと15分しかないので…

読了できるか!?

明日の読書会の課題本は「雪沼とその周辺」。作者は堀江敏幸さん。でもあと100p残っている。 それというのも、サツキの葉を食べ尽くそうとする虫を発見してしまい、逆上しつつその退治に追われているうちに9日の日没を迎えてしまった。短編集で、なおか…

キリスト祭に驚く。

歴史上人気のある人物には、その死後にもロマンあふれる伝説が広がる事がある。たとえば、モンゴルでチンギス・カンになって大活躍したという源義経伝説。 逆に、外国から日本にやってきた有名人がいる、という伝説だってある。有名な(たぶん)「青森キリス…

読書会に臨む。

読書会の前日は、いつも「修羅場」である(笑) 明日までに課題本を「読了」しないといけないからだ。残り何ページかが、その日の晩ご飯レベルの命運を決する。 読書会は火曜に行われるので、修羅場をくぐるのは主に月曜日。というわけで、月曜日には午前中…

祝!直木賞!!

姫野カオルコさんが、やっと直木賞を受賞された。なんとさい先の良い2014年のスタートだろうか。 私は彼女の小説はさほど読んではいないので恐縮しつつ書くのだが、『リアル・シンデレラ』は名作だと思う。どちらかと言えば、エッセイを読んで共感の嵐だ…

小説を読むということ。

レティシア書房の店長のブログを読んでいたら、素敵な言葉があったので引用させていただくことにした。「本の虫ではないのだけれど ー日常を散策する1ー」というエッセイを出された清水眞砂子さんの本から。 「文学は私たちを寛容にしてくれる。もう少し言…

私的イベント終了。

今日は若い(小学生のお母さん)読書会との合同読書会。力及ばずながら私が当番をやらせていただき、まずまずのポップな感じで終了できた。やれやれ。 今回は奇を衒わず王道をゆくチョイス、中島京子さんの『平成大家族』をテキストだったので、読みやすく明…

中島京子さん調査中。

次回の読書会の参考にするため、中島京子さんのことを調査してみた。 すると、妙にぐっと共感する部分があって「もしかすると、ものすごく私と気が合う方かも!?」と、知れば知るほど気になってくる。しかも中島さんは私より3つだけ年下で、ほぼ同世代だ。…

『海辺のカフカ』のラストには

たまたまゴダイゴの音楽がラジオから流れて来て、懐かしく聴きながら家事をしていた。 お馴染みの『銀河鉄道999』が始まって、『あまちゃん』での「北鉄」再開(BGMで流れた)を思い出しながら、歌詞を追う。再出発にこれほどふさわしい音楽があろうか。 …

海辺のカフカ その1

『海辺のカフカ』について、読書会が終わってから思いついたことがあったので、メモ替わりに記しておきます。 『海辺のカフカ』を読んでない人にはなんのことやらで、ごめんなさい。ネタバレあります。青字についての私の妄想を、知りたい人だけよんでくださ…

たのしい予習

来週早々に控えた2ヶ月ぶりの読書会に備え、昨日、地元図書館で資料調達をしてきた。 やっと本日夜、テキストを読了。大きかったけど、すごく腑に落ちる物語だった。「カフカ」以前に書かれた村上春樹の長編も含めて。これは、ことに若い人たちが自分の存在…

ギリギリ読書会

先週までは、すっかりあきらめていた今日の読書会だった。ちょっと私には読了できそうもない、と一度は匙を投げたのだ。 でもなんでか忘れたが気を取り直し、再度取り組んで、絶対無理だと思っていた400P以上の文庫を、なんとか読み切った。そのかわり、…

真夜中の笑い声

やっと読み始めた岸本佐知子さんのエッセイ、『なんらかの事情』。これ「なんらかのジジョウ」です。「なんらかの情事」と読み間違えないでくださいね。どちらの場合も妄想はどんどん広がりますが。 これがもう可笑しい。最初はくすっと来る。そのくすっ、が…

スキップ

「スキップ」は北村薫さんの長編小説だ。来週の読書会の課題本で、これを渡された時には、心の中で正直小躍りした。すでに10年以上前に読んでいたのだが、大好きな小説なのだ。 お昼寝から目覚めると、17歳から四半世紀の時をスキップして、42歳のベテ…

『高く手を振る日』の読書会

やっと普通(の量)にご飯が食べられるようになったので、完全回復は近そうだ。やっぱり病院の薬は治りがはやいわ〜。 さて、先日の読書会だ。課題本は黒井千次さん『高く手を振る日』。 高齢者の初々しい恋愛話ということで、実はものすごく期待して読んだ…

やっぱり池田澄子さん♡

たまに台所でうっとりしている。料理をしているときではない。カレンダーを見ている時である。 台所にあるのは、昨年末に手作りした『池田澄子俳句カレンダー』だ。彼女の俳句を1ヶ月に数句並べて、1句につきワンポイントイラストを付ける。 昨年、あまり…

読書会の醍醐味

昨日はスペシャル企画読書会、「読書会inたぬき亭」の日。 手がかからないようお気遣いいただき、日本茶で食べられるお菓子をお持ちいただいた。珍しい「たねや」の「オリーブ大福」という、かなりオシャレ度の高いお菓子だ。まるで香水壜のように高級感あふ…

拝復!!

「小躍り」、という言葉を今日、文字通り体現してしまった。 また「有頂天」、という言葉も体験してしまった。 四字熟語でいえば、「欣喜雀躍」である。「狂喜乱舞」も似てはいるが、ニュアンスとしてはあてはまらない。 この師も走るという時期に、何がそん…

拝啓、池田澄子さま。

友達には楽しく何枚も書けるのに、特別に好きな人に初めて出す手紙はとても緊張する。しかも筆が進まず、何度も書き損じを重ねる。まして目上の方には、マナー違反がないかどうか、「手紙の書き方」を参照しつつ、それも何パターンかある場合には「この場合…

『鷺と雪』

昨日は読書会で、課題本は北村薫の小説『鷺と雪』だった。 これは、第141回(2009年上半期)直木賞受賞作品だ。ミルフィーユのように幾層もの味わいがあり、どんどん読める馴染みやすさなのに、ストーリーは滑らかで、内容も文章も表現も素晴らしく、密度は…

いしいしんじさん

だいぶ前の話で恐縮だが、11月半ば、近江八幡図書館で行われた「いしいしんじ講演会」に行ってみた。 ご自身で言われた言葉でいうなら、「始めの頃は小説を書かないリリー・フランキーさん、あるいはエッチなことを書かないみうらじゅんさんみたいな仕事を…

ウェルカム、宮田さん♡

ネット上にある「廣済堂よみものWeb」というページの連載よみもの、「日本全国もっと津々うりゃうりゃ」の更新を楽しみにしている。 「うりゃうりゃ」といえばもう、作者は宮田珠己さんに決まってる。どんなよみものかといえば、タイトルの下の説明を引用す…

『茨木のり子の家』

『茨木のり子の家』という本があることをネットサーフィン中に知った。なんとも素敵な「おうち」らしいので、図書館に借りに行った。なかみはこんな感じ↓ 内容紹介(平凡社HPより) 詩人自身が設計し、生前のまま残る自邸のインテリアや庭、蔵書、食器、自筆…

数寄で描く戦国

腰を落ち着けて2時間で、『へうげもの』第15巻を読了。 今回の主役?は、ほぼ石田三成。石田自身は気づいてないだろうけど、意外にも彼はほとんど古田の直系愛弟子だ。誰よりも真面目だからこそ、完膚なきまでに叩きのめされたからこそ、たどり着けた対極…